- ヨーロッパの地理哲学
-
- 価格
- 2,255円(本体2,050円+税)
- 発行年月
- 2025年01月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784065381601
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[BOOKデータベースより]
アガンベンを筆頭に、世界を席捲してきたイタリア思想家の中で最も重要な位置を占めながら、日本ではその全容を知られていない哲学者マッシモ・カッチャーリ(一九四四年生)。ヨーロッパは、いかにして自らを「ヨーロッパ」と同定するに至ったのか?古典古代のテクストに準拠しつつ、中世から近代、現代にいたるさまざまなヨーロッパ像と突き合わせながら丹念に読み解く労作。ロシアの脅威や中国の台頭をうけて、EUも嵐のさなかにある今、原点に立ち返るべき時に来ている。「希望に抗う希望」に貫かれたヨーロッパ論にして共同体論!
第1章 ヨーロッパの地理哲学(決定的な時代;二頭の馬)
[日販商品データベースより]第2章 戦争と海(現実主義者プラトン;ヒュブリスの言説;タラッソクラティア;笑い)
第3章 英雄たち(裁判官と英雄;失われたヴェネツィア;決闘)
第4章 歓迎されざる客(歓迎されざる客;ノモスの根を引っこ抜く;「凍てつくような怪物」の凋落)
第5章 不在の祖国(暴力と調和;寛容と不寛容;平和をめぐるもろもろの推測)
ヨーロッパは、没落していくことをみずから欲せざるをえない。
そして没落していく者としてのみ、到来する者となるだろう――。
アガンベン、エーコ、ネグリ、エスポジト……イタリアの思想家が世界を席巻するなか、その隆盛を牽引してきた最も重要な哲学者でありながら、日本ではいまだその全容を知られていない、マッシモ・カッチャーリ(1944年生)。クザーヌスやブルーノなどの異端的な思想を愛し、ニーチェに基づく「否定の思考」を信条とする著者が耳を傾けてきた「希望に抗する希望の声」とは、いかなる声なのか。一筋縄ではいかない知性に裏打ちされたヨーロッパ論にして共同体論。
本書は、ヨーロッパがいかにして自らを「ヨーロッパ」として同定するに至ったかを、古典古代のテクストに準拠しつつ、中世から近代、そしてさらにはシモーヌ・ヴェイユやカール・シュミットなど現代において提出されてきたさまざまなヨーロッパ像と突き合わせながら丹念に読み解いていく。
エピローグにおいて、カッチャーリは「ヨーロッパの唯一の未来」を示唆する。冷戦終結後、ヨーロッパの統合と拡大が一気に進むなか、EU誕生の翌年にあたる1994年に本書は刊行された。その後、国際情勢は大きく変動し、いまやヨーロッパはロシアの脅威にさらされる一方で、中国をはじめとする新たな国家の台頭をうけ、各国でこれまでになく右派勢力が拡大し、EUも大きく揺らいでいる。40年の時を経た今、本書の対となる書物『アルキペラゴス(多島海)』とあわせてカッチャーリが示したヨーロッパ像、そしてヨーロッパの未来は、分かりやすくはないからこそ、そこに開かれる可能性を示唆している。イタリアが、そしてヨーロッパが誇る知性が描きだすヨーロッパとは――。
【本書の内容】
第1章 ヨーロッパの地理哲学
第2章 戦争と海
第3章 英雄たち
第4章 歓迎されざる客
第5章 不在の祖国