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[BOOKデータベースより]
「そのときに、あいつ、車いすのおばあさんにむかって、そろそろですか、っていったんだよ」「そろそろって?」「そろそろ天国に行くんですかって」
[日販商品データベースより]パーカーのフードをかぶり、電柱のうしろにかくれるようにして、お寺をじっとみつけている。
あの転校生の津田アキトだ。
道をへだてたこちらまでは見えていないらしい。もっとも見えていたとしても、あたしの顔なんかおぼえているはずもないけれど。
しんせきの集まりで来たのだろうか。いや、それならば同じように黒い服を着るだろうし、かくれてながめる必要はない。
めずらしいのか?
おそうしきや法事といった風習が、前に住んでいた町とはちがっていいて、何かよほどきょうみをひかれるところでもあるのだろうか。
不審者のように目深にフードをかぶったすがたと、電柱にかくれているつもりでかくれきれていないあやしさがかえって目立ち、ちらちらとふり返る人たちがいるのにも気づいていないようすだ。周囲にはまるで注意をはらっていない真剣さがふしぎだった。
(本文より)
「うっかり自分の考えを言わないのがせいかいなのだ」と思いつつ、そんな自分を少しみみっちいとも感じている美海は、正直になんでも言いすぎて「性格が悪い」と言われている転校生のアキトと仲良くなる。
アキトは別に悪い子ではなく、少し変わっているだけだと思っていた美海だが、
やがてアキトがお寺だのおそうしきだの、不吉な場所にばかり興味を持つ様子を見てしまい胸がざわざわしてくる。
『ふゆのひだまり』で第11回小さな童話大賞、『いただきます』で同選者賞今江祥智賞、『天のシーソー』で椋鳩十児童文学賞、『満月の娘たち』で野間児童文芸賞、『夜叉神川』で児童文学者協会賞、ホワイトレイブンズ選出、IBBYオナーリスト選出選など、数々の受賞作をもつ安東みきえが描く、友情の物語。