[BOOKデータベースより]
第1章 植物多様性が支える産業資源植物
第2章 地域文化力と薬草栽培:特産園芸作物
第3章 薬用作物の栽培・生産研究:生薬の国産化を志向して
第4章 篤農技術の収集とマニュアル化
第5章 未利用部位を含めた多角的利用技術の開発
第6章 薬用作物栽培における園芸療法利用と生産支援
第7章 特産農産物のアグリビジネス開発
付録 家庭で簡単にできるサフラン料理
高付加価値農業を実現する新たな農資源として、薬用作物の栽培・活用に注目が集まっている。薬用作物は日本薬局方の規定に合致する必要があり、薬価も規定されているため、決して高価格で取引されている状況ではない。過去に栽培されていた薬食同源の園芸作物や未利用作物などを新たな農資源として探索し、農業利用と薬用利用の可能性を見出すことで、持続的かつ高収益型の農業生産を実現できる可能性があるが、薬用作物の研究は薬学分野が中心であり、農学分野の知見は極めて少ない。
そこで、本書では、史的研究、医薬学、農学、食品科学、農業経済学の専門家による異分野融合研究チームが、特産園芸作物の探索、生産から加工・販売を通じて消費者に至るまでのバリューチェーンに応じた研究課題について、果樹・シャクヤク・サフランなどの特産園芸作物の高付加価値化を目指した総合利用技術開発、薬用作物を活用した異分野連携アグリビジネスを提案し、薬用作物活用による新たな産業創出の可能性を提案する。
カラー口絵8頁