[BOOKデータベースより]
不朽の名著が、あなたの「生きる力」になる。世の中には、自分の力だけではどうにもできないことがあります。自分を離れた客観的な見方や自分ではない別の力にまかせることで、心の重荷がとれ、生きる気力をわかせてくれます。『歎異抄』には、そんな教えを説いた素晴らしい言葉がてくさん盛り込まれています。
第13条 善悪にとらわれず、本願にすべてを任す(弥陀の本願不思議に)
第14条 念仏は罪を減らすために唱えるものではない(一念に八十億劫の重罪を滅す)
第15条 今生に本願を信じて来世にさとりを開く(煩悩具足の身をもって)
第16条 悔い改めの回心は、一度かぎり(信心の行者、自然にはらをもたて)
第17条 信心に欠ける者も、真実の往生を遂げる(辺地往生をとぐるひと)
第18条 金品ではなく、深い信心を投げかけよ(仏法の方に、施入物の多少に)
後序 ただ念仏だけが、真実である(右条々は、みなもって信心の異なる)
今から約700年ほど前の宗教書である『歎異抄』が、現代の人々に読み続けられ、今も人気があるのはなぜでしょうか。
親鸞が生きた時代は、戦乱の世の中で、病気や飢餓、大地震などの厄災が多い時代でした。
そのような時代の中で生きる人々は、少しでも安心して生きる道を求めていました。そうした中で説かれた親鸞の教えは、「念仏さえ唱えていれば、誰でも極楽浄土で往生して悟りをひらくことができる」という「他力」によるものでした。
ここ数年、世間では「自分軸で生きよう」という生き方の提案が多くなりました。自分軸とは、「自分はこうありたいという考えのもと行動すること」です。
その考え方自体は素晴らしいことですが、世の中には自分の力や思いだけではどうにもならないこともあります。
「他力」とは、これまで「人まかせ」「運まかせ」といった、やや無責任なことだと思われがちでしたが、これは自分の力ではどうにもならない、力の足りない自分から離れて、もっと大きなものにまかせている、という心の在り方です。
ある意味、客観的な見方によって、自分ではない別の大きな力にまかせるようにすると、心の重荷がとれる思いがします。
『歎異抄』で伝えている他力の教えは、決して投げやりで他人まかせではなく、自分の力ではどうにもならない状況で、しなやかに生きる心のあり方を説いています。
現代の人たちを惹きつける『歎異抄』を読む意味は、まさにそこにあると思うのです。
本書は原文の後半の全文と、その訳、そして『歎異抄』の内容をより理解して生かすためのアドバイスをつけています。
さらには、実際に自分で、声に出して読むこと(音読)、書き写すこと(なぞり書き)などで、言葉が身と心に沁み込んでいきます。ぜひ『歎異抄』の教えが、みなさんの生活に役立つことを願っています。
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