[BOOKデータベースより]
唐を基軸とした古代東アジアの国際秩序の中で、なぜ渤海と日本の友好関係はつづいたのか。王位継承や統治機構の実態、交通路の開拓を多角的な視点で解明。戦争に翻弄された研究史にも着目し、わかりやすく解説する。
第1章 渤海の誕生から滅亡まで(東北アジアという地;建国の王・大祚栄 ほか)
第2章 日本と渤海の交流(東夷の「小帝国」日本の外交;渤海と日本との交流のはじまり ほか)
第3章 近代日本の渤海史研究(「鴻臚井の碑」の出現;本格的な渤海史研究 ほか)
第4章 渤海史研究の最前線(渤海の民族性;「渤海」の国号 ほか)
古代東アジアで、渤海はなぜ唐から「海東の盛国」と称えられ、日本との友好な関係を維持したのか。多様な資料から渤海の王位継承や統治機構、交易の実態を解明。渤海使との交流や舞楽の伝来など、日本が受けた影響を探り出す。戦争に翻弄された近代の渤海史研究の歩みにも着目し、最新の研究成果を第一人者がわかりやすく解説する必読の遺著。