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[BOOKデータベースより]
「不思議な旅だった。あれから、どのくらい経っただろう」イタリアの日常に内在する人間ドラマを描く傑作随筆集。古代ローマから続く養蜂家一族の知られざる生活を描く表題作をはじめ、本祭りでにぎわう山の小村で出会った老婦人の過去に想いを馳せる「壁の中の海」、ミラノの富裕族夫妻の暮らしと屋敷での驚くべき光景を描く「迷える庭園美術館」、山頂の孤高の一軒家に住む一家とのふれあいを描く「満月に照らされて」、ルネサンスの時代から続く港町で、ペスト感染との闘いに想いを巡らす「リヴォルノの幻」など全十五編。
壁の中の海
辛い味
私の宝石
地響き
傷の記憶
建築家のカーディガン
迷える庭園美術館
口紅
サルデーニャの蜜蜂
満月に照らされて
波酔い
麝香
寡婦
聖なる人
リヴォルノの幻
苦くて甘い素顔のイタリアへいざなう一冊
NHKラジオ深夜便、日経新聞ほかで絶賛の作品がついに文庫化!
イタリア往還40年余の著者が描く心揺さぶる傑作エッセイ集。
サルデーニャ島でローマ時代から続く養蜂家一族の知られざる生活を描く表題作をはじめ、夏の本祭りでにぎわう山奥の小村で出会った老婦人の過去に想いを馳せる『壁の中の海』、ミラノの富裕族夫妻の暮らしとその屋敷で見た驚きの光景を描く『迷える庭園美術館』、海を見下ろす国境付近の山中で、孤高の一軒家に住む一家とのふれあいと秘伝の「味」を描く『満月に照らされて』、船上暮らしの中で久しぶりに再会した旧友の半生から、海と陸との関係性を考える『波酔い』、クリスマスを境に大きく変わってしまった老婦人の境遇を描く『寡婦』、ルネサンス時代から続く港町で、ペストの時代の感染との闘いの歴史に想いを巡らす『リヴォルノの幻』ほか全15編。
解説は編集者・読書案内人の河野通和さん。
あなたの知らない、苦くて甘い素顔のイタリアへいざなう一冊です。
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