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[BOOKデータベースより]
第1部 ヴァイトリング著「人類―あるがままの姿とあるべき姿―」(収穫の機は熟している;自己の義なる本分;人類大家族同盟の憲章;同盟の普通労働に対応する産業軍 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 “革命か啓蒙か?”ロンドン労働者教育協会における連続討論から 1845.2.18〜46.1.14
第3部 フォースとヴァイオレンス(ビュヒナーの檄文『ヘッセンの急使』;手工業職人ヴァイトリングの“社会的デモクラシー”;フォースとヴァイオレンス―“支配の暴力”と“解放の抗力”;国家の戦争・民間の戦争・技術の戦争―ロシアのウクライナ侵攻によせて)
19世紀ドイツのヴァイオレンス(民衆の革命的暴力)行使者による「人類―あるがままの姿とあるべき姿」の全訳。ヴァイトリング思想を端緒に現代的諸問題を考えあわせる試み。
「19世紀ドイツの革命家ヴァイトリングは、19世紀前半ヨーロッパの労働運動史で一世を風靡した人物であるが、マルクス(主義者)によって史上から抹殺されて以後、20世紀を通じてなかなか再評価されることなく今日に至っている。理由を探すことはたやすい。彼は古今東西の社会的活動家の一群に連綿と継承されてきたアウトローの一人だからである。
ヴァイトリング思想は原初性(societas)を秘めている。マルクスのような文明論(civitas)の基準をもってヴァイトリング思想を推し量ろうとしても埒はあかない。『人類』は、まさにその原初性の探究に必要な一級の参考資料である。その後に刊行される彼の著作群は、おおむね『人類』のバリエーションなのである。価値転倒の思索者ヴァイトリングのエッセンスはこの一書に収められている。
19世紀ヨーロッパにおいて現実有効的だった民衆の反抗は、21世紀のこんにち徹底的に抑え込まれている。民衆の革命的暴力(ヴァイオレンス)と統治者の国家的暴力(フォース)の間に質的区別はあるのか。ヴァイトリング思想を端緒にして、そのような現代的諸問題をもあわせて考えてみたい。」
<本書抜粋>