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[BOOKデータベースより]
フィルム・ノワールの時間を切り刻み、スーパーヒーロー映画にリアリズムをもち込み、スパイ・アクションとSFを融合させる…長編デビュー作『フォロウィング』から最新作『Oppenheimer』まで、芸術性と商業性を兼ね備えた特異点クリストファー・ノーランの軌跡。
ハイブリッド・キッド―幼少期から『フォロウィング』(1998)に至るまで
[日販商品データベースより]鏡の国のアリス―『メメント』(2000)&『インソムニア』(2002)
脅しのゲーム―『バットマンビギンズ』(2005)
転送された男―『プレステージ』(2006)
なんだそのしかめっ面は?―『ダークナイト』(2008)
目がくらむほどの明晰夢―『インセプション』(2010)
ビッグ・グッドバイ―『ダークナイトライジング』(2012)
5次元―『インターステラー』(2014)
渚にて―『ダンケルク』(2017)
終末論的な思考―『TENETテネット』(2020)&『Oppenheimer』(2023)
考えついたのが、観客の頭に入り込み、その頭を回転させ、観客自身に構築させる映画を作る、というアイデアだった。
――クリストファー・ノーラン
フィルム・ノワールの時間を切り刻み、スーパーヒーロー映画にリアリズムをもち込み、スパイ・アクションとSFを融合させる……
長編デビュー作『フォロウィング』から最新作『オッペンハイマー』まで、芸術性と商業性を兼ね揃えた特異点クリストファー・ノーランの歩み。
現代の映画界で最も著名で最も成功した映画監督のひとり、クリストファー・ノーラン。
複雑極まりない展開や難解な設定にもかかわらず、彼の作品は、幅広い層の観客を虜にする。
クリストファー・ノーランをカテゴライズするのは容易ではない。イギリス人の父とアメリカ人の母のもとに生まれ、両国の国籍をもつノーランは、イギリス人ともアメリカ人とも言えない(同時にイギリス人でもアメリカ人でもあるとも言える)。また彼は映画監督であるだけでなく、建築家、芸術家、科学者とも言え、ロマンチックな伝統主義者でありながらも、前衛的な急進主義者でもあるという矛盾を抱えた存在だ。
本書は、ノーランの謎に満ちた発言や動機を読み解き、作品ごとに、インスピレーションの源泉、熱意、飽くなき挑戦の連続である撮影法、そして成功への軌跡を解説する。スタンリー・キューブリック、スティーヴン・スピルバーグ、フリッツ・ラング、マイケル・マン、アルフレッド・ヒッチコックといった映画監督のみならず、作家のホルヘ・ルイス・ボルヘスやレイモンド・チャンドラー、画家のM・C・エッシャー、建築家のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエなど、ハリウッドの法則に逆らうこの男を形成してきた人々にスポットライトを当てていく。また『スター・ウォーズ』や『ブレードランナー』、『パルプ・フィクション』、『AKIRA』などノーランの監督作に影響を与えた作品についても紹介する。
図版を多数引用しながら長編デビュー作『フォロウィング』から、ノーランを一躍有名にした『メメント』、スーパーヒーロー映画を革新した「ダークナイト・トリロジー」、エッシャーの世界に時間を取り込んだ『インセプション』、キューブリックとスピルバーグのハイブリットとも言える『インターステラー』、時間の概念に挑戦した『TENET テネット』といった多彩な作品群、そしてこの夏北米で公開予定の最新作『オッペンハイマー』まで、作品に秘められた核心とそのインスピレーション源を検証した、ファン必携の一冊。
ノーランは不可能なことを成してきた──個人的かつ独創的で、大概の場合、素晴らしい、見事に一貫したスタイルを、映画スタジオシステムの「内側で」ずっと追い求めている。あるいはもっとシンプルに表現するなら、彼は決して妥協