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[BOOKデータベースより]
一〇〇〇トン
[日販商品データベースより]土筆の範囲
光の粒
女たち
自動筆記
◆第二句集
水鳥に会ふときいつも同じ靴
三十代までに十数回の転居をしましたが、
気が付くと、今の住居での暮らしが十九年ほどにもなります。
都会でもなく、本当の田舎でもない、
当地での生活にいつしか馴染んだようです。
(あとがきより)
◆作品紹介
一〇〇〇トンの水槽の前西行忌
自宅から土筆の範囲にて暮らす
雉の駆け込みし玉ねぎ小屋の裏
県庁と噴水おなじ古さかな
甘藍に囲まれ天使幼稚園
歌仙巻く女たちみな素足かな
集まらぬ日の椋鳥の楽しさう
初鴨の油の抜けしやうな顔
かいつぶり毎日無理をしてゐたり
水鳥に会ふときいつも同じ靴
水仙の先へ廊下を継ぎ足せる
法螺貝の素の音の出る春隣