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汲古叢書 176
汲古書院 宮澤知之
点
論文編(唐宋粟米考;宋代先進地帯の階層構成;南宋勧農論―農民支配のイデオロギー;煕豊変法の歴史的位置)学説史編(宋代農村社会史研究の展開;唐宋変革と流通経済;日本における宋代貨幣史研究の展開;1970年代後半以後の日本における宋代財政史研究;春秋戦国から元にいたる中国経済史研究の展開)
【あとがき より】本書は二部構成である。第1章から第4章は論文編、第5章から第9章は学説史編である。論文編第1章「唐宋粟米考」は穀物を計量するとき、どのような状態の穀物を計量しているのかという、私が以前から抱いてきた疑問を解決しようとした考証論文である。第2章「宋代先進地帯の階層構成」は先進といわれる長江下流地域の両浙路について、浙東と浙西の社会の違いを統計資料を駆使して明らかにしようとした考証論文である。第3章「南宋勧農論」は農業政策のイデオロギー的側面を、主戸でもあり佃戸でもある小経営農民を対象として説諭した勧農文の分析を通じて明らかにしたものである。本文の【付記1 】で述べたように浙東と浙西の生産力水準について論旨を改めた。第4章「煕豊変法の歴史的位置」は、煕寧元豊期の改革を宋建国以来100年と唐宋変革期の最終段階という二重の歴史的位置を持つものと捉え、その革新性と保守性、体系性と限界を確認し、歴史的意義を論じたものである。変法各法について発布当初のものを史料に密着して確認することを目指したので変遷については殆ど触れなかった。学説史編第5章「宋代農村社会史研究の展開」は農村社会を、第6章「唐宋変革と流通経済」は、流通経済(とくに商人組織、市場経済)を、第7章「日本における宋代貨幣史研究の展開」は貨幣経済を、第8章「1970年代半ば以後の日本における宋代財政史研究」は財政史(とくに歳出、財政的物流)を扱った学説史である。第9章「春秋戦国から元にいたる中国経済史研究の展開」は宋代経済史の位置を確認するための作業である。中国の専制国家が形成されつつあった、すなわち財政が成立した時点からモンゴル=元朝までの期間を対象として、日本における代表的研究を跡づけた。第5章は他の4章の学説史と比べ発表年次がはやい。1993年時点での当該テーマに関する私見であることをご了承いただきたい。また1993年以後の展開については第9章「2 生産――農村の経済関係と諸産業」で、不十分ではあるが多少補うことができる。
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[BOOKデータベースより]
論文編(唐宋粟米考;宋代先進地帯の階層構成;南宋勧農論―農民支配のイデオロギー;煕豊変法の歴史的位置)
[日販商品データベースより]学説史編(宋代農村社会史研究の展開;唐宋変革と流通経済;日本における宋代貨幣史研究の展開;1970年代後半以後の日本における宋代財政史研究;春秋戦国から元にいたる中国経済史研究の展開)
【あとがき より】
本書は二部構成である。第1章から第4章は論文編、第5章から第9章は学説史編である。論文編第1章
「唐宋粟米考」は穀物を計量するとき、どのような状態の穀物を計量しているのかという、私が以前から抱
いてきた疑問を解決しようとした考証論文である。第2章「宋代先進地帯の階層構成」は先進といわれる長
江下流地域の両浙路について、浙東と浙西の社会の違いを統計資料を駆使して明らかにしようとした考証論
文である。第3章「南宋勧農論」は農業政策のイデオロギー的側面を、主戸でもあり佃戸でもある小経営農
民を対象として説諭した勧農文の分析を通じて明らかにしたものである。本文の【付記1 】で述べたように
浙東と浙西の生産力水準について論旨を改めた。第4章「煕豊変法の歴史的位置」は、煕寧元豊期の改革を
宋建国以来100年と唐宋変革期の最終段階という二重の歴史的位置を持つものと捉え、その革新性と保守性、
体系性と限界を確認し、歴史的意義を論じたものである。変法各法について発布当初のものを史料に密着し
て確認することを目指したので変遷については殆ど触れなかった。学説史編第5章「宋代農村社会史研究の
展開」は農村社会を、第6章「唐宋変革と流通経済」は、流通経済(とくに商人組織、市場経済)を、第7
章「日本における宋代貨幣史研究の展開」は貨幣経済を、第8章「1970年代半ば以後の日本における宋代財
政史研究」は財政史(とくに歳出、財政的物流)を扱った学説史である。第9章「春秋戦国から元にいたる
中国経済史研究の展開」は宋代経済史の位置を確認するための作業である。中国の専制国家が形成されつつ
あった、すなわち財政が成立した時点からモンゴル=元朝までの期間を対象として、日本における代表的研
究を跡づけた。第5章は他の4章の学説史と比べ発表年次がはやい。1993年時点での当該テーマに関する私
見であることをご了承いただきたい。また1993年以後の展開については第9章「2 生産――農村の経済関係
と諸産業」で、不十分ではあるが多少補うことができる。