この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 聖母像の到来
-
価格:3,740円(本体3,400円+税)
【2008年10月発売】
- イメージの歴史
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2012年03月発売】
- イメージを読む
-
価格:990円(本体900円+税)
【2005年04月発売】
- 薔薇のイコノロジー 新装版
-
価格:3,960円(本体3,600円+税)
【2020年05月発売】
- 絵画を読む
-
価格:1,177円(本体1,070円+税)
【1993年08月発売】
[BOOKデータベースより]
未踏の漆黒の闇の中に、一条の光が射しこむがごとく、無限の想像力と鑑識眼を秘め、ルネサンスからマニエリスム、バロックへといたる美術表現と、その中に投影された文学的レミニサンスのテクスチュアの中を、縦横無尽、自在無礙に渉猟し、博捜し、連鎖する不可視の苦痛/快楽する芸術的感性の輪郭を顕わにしつつ、“愛”と“魂”のくねりあう官能の“美”を普遍的な相のもとに映しだす壮大な叡智の業!
プロローグ マリオ・プラーツの庭
[日販商品データベースより]イギリスのバロック
イギリスにおけるペトラルカ
イギリスにおけるアリオスト
イギリスにおけるタッソ
ペトラルカとエンブレム作家たち
イギリスのエンブレム文学
エンブレム、インプレーサ、エピグラム、綺想
エピローグ ピクタ・ポエシス―バロック期のテクストとイメージ
魔性の女の快楽不退の「アルミーダの庭」を二〇世紀に自らの「綺想の庭」に変容させた稀代の碩学プラーツは、自然が戯れにつくりあげた芸術を、四つの言語──イタリア語、ラテン語、英語、スペイン語──を駆使し、自らの「洞察力と良き趣味」で評した芸術のエッセンスで飾り、レトリカルで豊穣な宇宙に変容させた。そこでは、リナルドはわれわれ読者に姿を変え、プラーツの「綺想の庭」の魔性の芸術的レトリックの虜とされる。ここでわれわれに示されるのは、近代ヨーロッパの文学に大きな影響をおよぼした四つのイタリア古典文学──ダンテ『神曲』、ペトラルカ『カンツォニエーレ』、アリオスト『狂えるオルランド』、タッソ『エルサレム解放』──のイギリスにおける受容の諸相である。ダンテは人気を博し、ペトラルカは礼賛か拒否、アリオストの詩の精神はシェイクスピアの中に分け入り、タッソはスペンサーの『妖精の女王』を通してイギリス文学に侵入した。そして、これらの「綺想の庭」のアレゴリーの林に分け入ると、そこではエンブレムとインプレーサの「ピクタ・ポエシス(描かれた詩)」の世界が、すなわち言葉とイメージの、綺想と機知の、技巧の戯れる豊穣の、咲き誇る花々が語り尽くされる。