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[BOOKデータベースより]
外国人と協働する介護現場を作り上げるには?
外国人介護士が現場にもたらすもの
第1部 受け入れ制度と諸外国の情勢(外国人介護士受け入れ制度;諸外国における外国人介護人材の受け入れ事情)
第2部 外国人介護士受け入れの手順(受け入れ施設における体制構築のポイント;外国人介護士の育成・定着と活躍できる環境づくりのポイント)
第3部 異文化介護を考える視点(文化背景が異なる人々との介護コミュニケーション;やさしい日本語―同僚は外国人;異文化の死生観と看取り)
第4部 主要送り出し国の異文化介護観(中国における介護観とその実践;ベトナムにおける介護観とその実践;フィリピンにおける介護観と実践;インドネシアにおける介護観と実践;タイにおける介護観とその実践)
介護職は異文化理解の時代へ―介護観・死生観を理解するポイント・ともに働きやすくなるコツとは―
人手不足が予想される介護分野では、外国人介護士の存在が欠かせなくなっている。経済連携協定(EPA)、日本語学校や介護福祉士養成校への留学、技能実習制度といったルートのほか、新しい在留資格「特定技能」により更に門戸が広がって、外国人介護福祉士は大幅に増えることが予測されている。
しかし、人手不足の解決策として外国人介護士を受け入れた施設などの現場では、日本人職員の負担増にともなう反対運動や離職、外国人介護士の孤立や退職など、様々な問題が発生している。
外国人介護士の受け入れを円滑に進めるために考慮すべきなのは、教育体制、待遇、国家試験支援制度、日本語教育、人間関係などであるが、実は「それぞれの文化が行動に与える意味の違い」を理解することが最も重要である。日本人によくある「言わなくてもわかってもらえる」、「報連相や時間厳守はできて当然」という考え方は、同じ文化を共有する日本人に特化した感覚であり、外国人にも通じるものではないということを自覚して、意識的に行動することが求められる。
本書は、主に外国人介護士の受け入れを推進している施設管理者や現場の介護福祉士、医療福祉系の職種を目指す学生を対象として、文化背景の異なる外国人介護士への理解を深め、なぜそのように行動するのか、行動の背景にある文化的視点に立った解釈を身に付けるためのヒントやコツを伝授する。制度的背景、多国間の制度比較に加え、送り出し国における文化や死生観、介護観に焦点をあて、日本との違いや指導上のポイントを詳しく解説する。他国の文化的視点から介護を捉え、自国の伝統的介護観、家族観、死生観を考え直すことで、外国人介護士と共に実現する高齢者ケアのあり方を展望する。介護現場で使える英語・インドネシア語・ベトナム語・ミャンマー語の用語リスト付き。