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[BOOKデータベースより]
国共内戦、中日戦争、第二次世界大戦は別々の戦いではない。入れ子式に重なった一塊の「多重戦争」である。四か国語の史料を駆使し新たな歴史像を提示する。
第1部 恐怖と野心―日本、中国、ロシア(序論―第二次世界大戦のアジアにおける起源;日本一九三一〜三六年―ロシアの封じ込めと「昭和維新」;中国一九二六〜三六年―混沌、そして天命の探究;ロシア一九一七〜三六年―迫り来る二正面戦争と世界革命)
[日販商品データベースより]第2部 多重戦争―世界戦争のなかの地域戦争、地域戦争のなかの内戦(一九一一年、中国の長い内戦の始まり;地域戦争―日中戦争;世界戦争―第二次世界大戦;長い内戦の終幕;結論―地域戦争の序幕、世界戦争の終幕としての内戦)
東アジアの戦後秩序はどのように形成されたのか、それは必然だったのか。本書は20世紀前半に東アジアで戦われた戦争に焦点を絞り、軍事研究の側からこの問いに答えようしている。なぜならそれは、もっぱら戦争に関わるからである。その際本書は、諸戦争の複雑な相互関係と全体像をとらえるために多重戦争(nested wars)という概念を導入している。それは「内戦」「地域戦争」「世界戦争」が入れ子式に重なった一塊のものとして歴史を見る。
1911年の清朝崩壊に端を発し1949年の中華人民共和国誕生で終息を見た国民党と共産党の長い「内戦」。満洲事変に始まる日中戦争という「地域戦争」。太平洋戦争を含む「世界戦争」。これらの戦争は互いに重なるだけでなく、一方が他方の原因となり結果となることで、密接に絡み合っていた。諸戦を別々に扱う歴史叙述には欠けがちな重要側面である。
著者はアメリカ海軍大学校戦略・政策学科で教鞭を執る。そこでは「大きく考える」ことが求められるという。軍事研究は「軍事」という狭い領域の学問と思われがちだが、本書は逆に、軍事の視点から歴史の新たな全体像を描き出している。歴史学と軍事研究をつなぎ、日英中露語の史料を駆使した意欲作。