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[BOOKデータベースより]
第1部 母子生活支援施設を拓く―カサ・デ・サンタマリアの25年(母と子の尊厳を守るために)
[日販商品データベースより]第2部 母と子に寄り添う人々―支援のリアル(悩みながらも真摯に向き合う―母子支援という仕事;子どもの支援で大切にしてきたこと;その人が答えをもっている―私を変えたある母との出会い)
第3部 アフターケアと多文化ソーシャルワーク(退所後も伴走し緩やかに支援する―母と子が地域で安心して暮らせるために;「ことば」を見つめて―外国にルーツを持つ母子の困難と希望)
第4部 母子生活支援施設のこれからを問う(母子生活支援施設と社会政策;もうひとつの「母親規範」を求めて;フェミニズムの杭を打ち込む―母子生活支援施設とフェミニストソーシャルワーク)
第二次世界戦後は戦争などによって配偶者を失った母子家庭の屋根対策として機能してきた母子寮は、1997年に母子生活支援施設に名称を変更し、生活困窮やDVなどで支援の必要な女性とその子どもを受け入れ、自立にむけての支援を展開してきた。
現在、全国に224か所設置されているが、横浜市にあるカサ・デ・サンタマリアはそのなかでも先駆的な取り組みを行ってきた施設として知られる。だが社会情勢や人々の意識の変化から当施設に限らず利用者が減少し、母子生活支援施設の約半数は定員に満たない状況にある。
DVやシングルマザーの貧困など女性や子どもを取り巻く状況は決して改善していないのに、なぜ利用されなくなっているのか。どのような支援であれば困難を抱えている母子の真に役立つのか。そのような問いを広く共有するために、カサ・デ・サンタマリアの25年の実践を支援者が振り返るとともに、多文化ソーシャルワーク、ジェンダー、フェミニズム、社会政策といった観点からの論考も掲載。今後の母子福祉のあり方に一石を投じる。
世間的にはあまり知られていない母子生活支援施設とはどのような働きをもっているのかもよくわかる。