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[BOOKデータベースより]
ヨーロッパの東端からアジアの東端から混迷をきわめる時代と向き合った二人の作家。共鳴するその思索の核心を明らかにしていく比較文学の試み。
はじめに 堀田善衞のドストエフスキー観―ドストエフスキーで現代を考える
[日販商品データベースより]序章 芥川龍之介のドストエフスキー観―『罪と罰』の考察と悲劇の洞察
第1章 絶望との対峙―『白夜』の時代と『若き日の詩人たちの肖像』
第2章 『罪と罰』のテーマと日本の知識人の考察―武田泰淳の『審判』から『記念碑』へ
第3章 ドストエフスキーの手法の考察と応用―『囚われて』から『零から教えて』へ
第4章 核の時代の倫理と文学―ドストエフスキーで『審判』を読み解く
第5章 ナポレオン戦争と異端審問制度の考察―『ゴヤ』から『路上の人』へ
終章 宮崎アニメに見る堀田善衞の世界―映画『風の谷のナウシカ』から映画『風立ちぬ』へ
あとがきに代えて 『若き日の詩人たちの肖像』との出会いと再会
ドストエフスキーと堀田善衞が共に直面した絶望的状況とその克服のための文学的格闘を比較文学の手法によって読み解き、パンデミックや戦争の危機に直面している現代において大審問官のように自分だけの正義を振りかざす態度を越えて進むべき道筋を考察する。