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[日販商品データベースより]
一般的に「機能」とは、相互に関連し合って全体を構成し、各要素がそれぞれ担っている固有の役割のことであり、その役割を果たすことを指しています。理学療法領域における「機能」とは、運動機能とその運動機能が果たす能力を意味します。すなわち、下肢の運動機能には関節可動域、筋力、持久力、運動の速さなどが該当し、運動能力は立ち座りや立位保持などの身体を支える機能、歩行や走行、階段昇降などの移動機能が該当します。
理学療法の対象となる虚弱高齢者の多くが、老化や不活動により生じる骨格筋の萎縮とそれに伴う筋力低下の状態(サルコペニア)に陥っています。さらに、筋力低下と立位バランスの低下により、転倒リスクが高いことが明らかです。本書は虚弱高齢者の生活機能を重視して、「虚弱高齢者の下肢機能評価」をテーマにしています。よって本研究における下肢機能は、下肢筋力や立位バランスなどの運動機能、および立ち座りや立位保持、歩行などの動作能力に焦点を当てています。
わが国で普及している下肢機能の客観的評価には、ハンドヘルドダイナモメーターによる膝伸展筋力の測定、30秒椅子立ち上がりテスト、歩行速度測定などがあります。ただし、これらの方法には専用の測定機器が必要であったり、その適応範囲が比較的健康度の高い高齢者に限定されます。これから人生100年時代を迎えようとしているわが国では、虚弱あるいは要介護状態の高齢者に対する、より簡便な下肢機能評価法の開発が望まれます。
本書では、著者らが考案した「虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(10-sec Chair Stand test for Frail Elderly; Frail CS-10)」と市販体重計を用いて測定する「座位での下肢荷重力測定法」に関する研究を紹介しています。本文全体は11章からなっており、その中心は、著者らが2005年に発表した研究から2020年に発表した研究まで、15年間で行った17の研究を基に構成されています。その研究の多くは医療福祉専門学校緑生館、および西九州大学と京都橘大学の村田研究室で取り組んだ研究ですが、著者と共同で行ったひらまつ病院や京都博愛会病院での研究も含まれています。本書の出版にあたり、各学術誌に掲載された論文に加筆・修正を行っていますが、掲載論文の著者名や雑誌名は各研究の末尾に記載しています。