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- ひめゆりたちの春秋
-
沖縄女師・一高女の「寄宿舎」
- 価格
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 発行年月
- 2021年06月
- 判型
- B40
- ISBN
- 9784899824053
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[日販商品データベースより]
沖縄の戦前の女子師範と一高女を総称して「ひめゆり学園」と呼ぶ。
1916年「ひめゆり学園」寄宿舎が落成してから、1945年3月22日、最後の留送別会がおこなわれるまでの出来事を当時の記録よりたどり、女学生の日常生活、そして青春の日々が描かれている。
しかし、「ひめゆり学徒隊」として知られるように、彼女らは時代の流れの中でやがて悲惨な戦争に巻き込まれていく。
本書の「あとがき」にあるように戦争が悲惨であれば悲惨であるほど、青春の楽しかった思い出は何物にも変えられないものではなかったか。そしてそんな普通の女学生である彼女たちの姿から、その後の運命がいかにつらいものであったかがわかる。
長年「ひめゆりたち」と交流のある著書による思いのこもった一冊。
本書「あとがき」より
寄宿舎の話になると、ひときわ華やいだ。
楽しかった、という。
その笑顔に、まわりがうなずく、
どうしてそんなに楽しかったのだろう。
一九四五年三月二三日夜半、寄宿舎から、南風原陸軍病院へ。
五月下旬、学友を壕に残して南部に。
六月一八日、解散命令。
以後、日にちの記憶が定かではない。
岩とアダン林、
とりまくアメリカ兵、
バラセンの囲い、
肉親との再会。
言葉にする前に、
涙があふれてくることばかり。
聞いていて思う。
寄宿舎の話が、華やぐのは、
寄宿舎を出たあとの日々が、
あまりにもつらかったからではないかと。
寄宿舎についての「ひめゆり学徒」たちの話を聞きながら、彼女たちにも青春の楽しい思い出があったことを嬉しく思った。寄宿舎を取り上げた、大きな理由である。
ひめゆりたちの姿が、少しでも伝わってくれたらと思う。
二〇二一年三月、ひめゆり平和祈念資料館リニューアルを前にして 仲程昌徳