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[BOOKデータベースより]
マオ(毛沢東)はミカド(天皇)をどう捉えたか。「支那通」からチャイナスクールまで、帝国陸軍から自民党・共産党まで、大陸で暗躍した人々の群像。工作と諜報に明け暮れた日中裏面史。
序章 日中関係史の中で「天皇」が持つ意味
[日販商品データベースより]第1章 国交正常化と「中国通」外交官の役割
第2章 政治交渉史としての天皇訪中
第3章 毛沢東の天皇観はどうつくられたか
第4章 延安からモスクワ、東京
第5章 〓介石の戦犯リスト
第6章 「戦犯」乗り越えた異質支那通
第7章 「戦犯」から「元首」へ天皇観変容
第8章 元軍人訪中団と毛沢東外交の戦略性
終章 「外交主体」としての象徴天皇
工作と諜報に明け暮れた裏面史
「天皇陛下によろしく」――。毛沢東や周恩来ら中国共産党の歴代指導部は1950年代以降、訪中した日本の要人に必ずこう語り掛けた。
日中戦争の記憶も生々しいこの時期、激しい反日感情を圧してなぜこうしたメッセージを発したか? 1920年代から50年代にかけての米ソ日中の史料や証言を掘り下げて解明していくのが本書の基本視角だ。
まず指摘できるのは「向ソ一辺倒」から「平和共存」へと、中国の外交方針が大きく転換したことだ。超大国として米国が台頭する中、米国務省日本派が練り上げた「天皇利用戦略」を換骨奪胎しつつ、西側諸国を切り崩す外交カードとして天皇工作を焦点化していったという。
他方、毛沢東は戦争中、のちに「闇の男」「五重スパイ」などと語り継がれる日本共産党の野坂参三と延安で頻繁に接触していた。
野坂は共産党関係者を一斉摘発した三・一五事件で逮捕されて以降、「君主制ノ撤廃ニ異論」を唱えており、野坂との交流が「皇帝」毛沢東をして「万世一系」の天皇が持つ不思議な求心力について喚起せしめたという。「志那通」からチャイナスクールまで、帝国陸軍から自民党・共産党まで、大陸で暗躍した人々の群像!