[BOOKデータベースより]
ふしぎな月あかりにてらされた、ふしぎなどうぶつオカピのおはなし。小学校低学年から。
[日販商品データベースより]「よつば月の よるには、
どうぶつたちの ねがいが、
なんでも かなうんだよ。」
すこしみどりいろにかがやく月の夜、オカピは、どうぶつえんじゅうのかぎをあけて、あるきだしました。
長いはなをすっきりさせたいゾウや、本をよみたいメガネザル、かわいいふくがきたいカンガルーに、知らないどこかにいってみたいコアラ。はじめて出会ういろいろなどうぶつたちと話をするうちに、オカピはあることをおもいます。
ふしぎな月あかりにてらされた、ふしぎなどうぶつ、オカピのおはなし。斉藤倫はじめての幼年童話。
オカピってどんな動物?シカやウマに似ているけれど、しましまがあり、でも足とおしりだけなのでシマウマではありません。耳や顔の感じはロバにも似ています。よく見ると、ちょっとだけ角もある、そんな不思議な動物です。ある夜のこと、空にはよっつにわれたような月が浮かんでいました。よつばのクローバーの葉っぱの一まいだけに似ているような月です。すると、飼育員さんがこんなことを教えてくれます。「よつば月だ。」「よつば月の よるには、どうぶつたちの ねがいが なんでも かなうんだよ。」それならひとつだけ、と、オカピは、動物園じゅうの小屋や柵の鍵を全部開けておいてほしい、と飼育員さんにおねがいします。月あかりの下、動物園の中を歩くオカピはさまざまな動物たちと出会います。「こんやは、よつば月 といってね。どうぶつの ねがいが、かなうんだって。」と教えてあげるオカピ。ゾウ、メガネザル、カンガルーのママ、コアラ‥‥‥。動物たちはそれぞれに思うことがあるようです。一方オカピは、誰かと出会うたびに、シカだとか、ウマだとか、シマウマ、ロバなどと間違えられて複雑な気持ちに。けれども動物たちと話したり、一緒に過ごすうちに、オカピの心にある変化が‥‥‥。詩人の斉藤倫さんが紡ぎ出す、不思議で優しいひと夜のファンタジー。動物たちそれぞれのねがいは、ユーモラスだったりちょっぴり深刻だったり。ねがいごとって、実は悩んでいることとつながっているものなのかもしれませんね。もし空によつば月が見えたら、みなさんはどんなことをねがいますか? 数々の絵本や、中学年、高学年向けの読み物で人気のある斉藤倫さんのはじめての幼年童話。親子で一緒に読むなら4、5歳ぐらいから、ひとりで読むなら小学1、2年生から楽しめるお話です。イラストレーターのfancomiさんの描くユーモラスでほのぼのとした挿絵と共に、のんびりと楽しんでみて下さいね。
(絵本ナビ編集部 秋山朋恵)
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