[BOOKデータベースより]
1章 においをミクロの世界から理解するための有機化学の基本(におい分子の構造の基礎事項;におい分子の性質;におい分子の構造解析の基本手段)
2章 におい素材のにおい研究の基本(におい素材のにおい特性の解析;におい素材のにおい成分の分析方法;官能評価の基礎)
3章 においを感じる仕組み(嗅覚メカニズム)に基づいたにおい素材のにおい解析(においを感じる仕組み;GC‐MSによる複合臭の解析)
4章 においを発する素材のにおい解析の実践(植物のにおい解析の実践;食品のにおい解析の実践)
5章 におい分子の構造変化によるにおいの変化(におい分子の構造の変化がにおいをどう変えるか;白檀の重要なにおい成分サンタロール類の構造変化とにおいの関係;バニリン誘導体の構造変化とにおいの関係;ベチバーの主要成分クシモールおよびその誘導体の構造とにおいの関係;γ‐ラクトン類の構造とにおいの関係)
“におい”を題材とした系統的な化学の教科書であり,基本的な有機化学をもとに人が“におい”を感じる仕組みを説明。また,実際のにおい分析の様子や,分子の構造とにおいの関係などのテーマについて,著者の研究例をもとに解説。
◆読者対象◆
“におい”について興味を持っている方や“におい”に関係した仕事をなさっている方など,少しでも“におい”と接点のある皆様にぜひ読んでいただきたい書籍です。
におい分子というミクロの視点から出発して,におい分子が繰り広げている様々な“におい”についての現象を,におい分子の性質から理解することができるようになります。
“におい”の研究をどうやって進めていったらいいのか,そのヒントを得ることもできると期待しています。
具体的には,以下のような方々に読んでいただけることを想定しています。
・“におい”の研究に興味のある高校生,大学生,大学院生,社会人
・“におい”に関係する仕事についている研究者・技術者で,化学の基本から勉強したいと考えている方
・においに関する仕事に携わっている方やこれからにおいに関する仕事に携わる予定の方
特に,食品や飲料などに使う「フレーバー」および,化粧品や生活用品などに使う「フレグランス」の研究・開発に携わる方
・“におい”のことはよくわからないけど,“におい”について知りたいと思っている方
本書によって,“におい”の世界の扉を開けてほしいと願っています。
◆書籍の特徴◆
本書の特徴は,“におい”の元である“におい分子”に軸を置いて,“におい”をとらえていることにあります。
におい分子は,有機分子です。つまり,におい分子を理解するには,有機化学的な視点で,におい分子の特徴を理解することが重要です。
読者の皆さんは,これまでに有機化学というものに多少なりとも触れられたことがあると思います。しかし,そこには“におい”の記述が少しはあるものの,“におい”を感じることと,におい分子がどう関係しているかは,書かれていません。この有機分子と“におい”との関係は,それほど難しいことではありません。有機分子の基本的な性質を理解していれば十分です。
本書をはじめから順に読み進んでいくことで,“におい”に関する見方が一変することと思います。本書は,におい分子の化学的な性質から出発した,“におい”の化学の入門書であり,専門書でもあります。
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