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扶桑社新書 376
扶桑社 ミンガド・ボラグ
点
社会主義イデオロギーのもとで量産された階級闘争的な「革命物語」はいかにして日本に浸透したのか?モンゴル人が知らない“モンゴルの民話”。
第1章 「スーホの白い馬」が日本に伝わった背景(「スーホの白い馬」とは?;「スーホの白い馬」の原典は何か ほか)第2章 階級闘争的な中国の創作文学(塞野版「馬頭琴」の原話について;モンゴル国で語られている馬頭琴起源伝説「フフー・ナムジル」 ほか)第3章 プロパガンダにゆがめられた民族文化(社会主義国家で生き延びるための文学芸術;プロレタリア文学の代表作「アルマスの歌」のあらすじ ほか)第4章 「スーホの白い馬」が伝えるモンゴル文化(白い馬は単なる家畜ではない;モンゴル人が五種類の家畜を飼育してきた理由 ほか)第5章 満洲国から中国へ、翻弄され続けるモンゴル民族(「スーホの白い馬」はどこの国の物語なのか;かつての植民地の地理も知らない日本人 ほか)
モンゴル人が知らない“モンゴルの民話”が長年、日本人に親しまれてきたことはモンゴル人の私にとって驚きである。 楊海英(静岡大学教授)◎スマホで再生できるモンゴルの伝統楽器“馬頭琴”の演奏データ付き! 社会主義イデオロギーのもとで量産された階級闘争的な「革命物語」はいかにして日本に浸透したのか?2016年刊『スーホの白い馬の真実 ─モンゴル・中国・日本それぞれの姿』(風響社/第41回日本児童文学学会奨励賞を受賞)の加筆・新書化企画。民話「スーホの白い馬」は、小学生の国語の時間(光村図書出版・小学校国語教科書「こくご」二・下1965年度版 初掲載)、あるいは、絵本『スーホの白い馬』(福音館書店1967年初版2016年10月発行)により、日本では子どもから大人まで広く知られている、モンゴルの少年と白い馬の伝説である。少年が可愛がっていた馬が王様に殺され、その馬の骨で作ったという馬頭琴という楽器の物語を読み、遠い国に思いを馳せる子供たちはいまも多い。ところが昨今、日本と関わる機会が増えたモンゴル人たちが気づいたところによると、「これはモンゴルの民話ではない」という。内モンゴル出身の著者は、丹念にこの日本語訳者や出版社に取材し、物語が出来上がった経緯とともに中国のつくり話であったことを解明していく。折しも2020年6月、中国政府が突然、秋の新学期から学校におけるモンゴル語教育を停止するという文書を自治区に届けたことで、モンゴル人による抗議活動が全世界に拡散している。民族固有の言語や文化を封じる同化政策はこれまでチベット、ウイグルなどに対し行ってきたことと同様である。昨今、日本にまで影響を及ぼす黄砂も、遊牧による内蒙古の著しい砂漠化が理由とされるが、実際にはすでに遊牧は禁止され、国家規模の「西部開発」による自然破壊のせいであると著者は指摘する。「スーホの白い馬」は国際理解の題材としてもよく使われるので、「背後にある状況を正しく理解し、発信されることがモンゴル人の願いである」と著者はいう。日本で長く親しまれてきた民話を通して、馬を愛するモンゴル人の文化、ひいては中国の民族弾圧政策、プロパガンダ工作の歴史を解説する。
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
社会主義イデオロギーのもとで量産された階級闘争的な「革命物語」はいかにして日本に浸透したのか?モンゴル人が知らない“モンゴルの民話”。
第1章 「スーホの白い馬」が日本に伝わった背景(「スーホの白い馬」とは?;「スーホの白い馬」の原典は何か ほか)
[日販商品データベースより]第2章 階級闘争的な中国の創作文学(塞野版「馬頭琴」の原話について;モンゴル国で語られている馬頭琴起源伝説「フフー・ナムジル」 ほか)
第3章 プロパガンダにゆがめられた民族文化(社会主義国家で生き延びるための文学芸術;プロレタリア文学の代表作「アルマスの歌」のあらすじ ほか)
第4章 「スーホの白い馬」が伝えるモンゴル文化(白い馬は単なる家畜ではない;モンゴル人が五種類の家畜を飼育してきた理由 ほか)
第5章 満洲国から中国へ、翻弄され続けるモンゴル民族(「スーホの白い馬」はどこの国の物語なのか;かつての植民地の地理も知らない日本人 ほか)
モンゴル人が知らない“モンゴルの民話”が
長年、日本人に親しまれてきたことは
モンゴル人の私にとって驚きである。 楊海英(静岡大学教授)
◎スマホで再生できるモンゴルの伝統楽器“馬頭琴”の演奏データ付き!
社会主義イデオロギーのもとで量産された
階級闘争的な「革命物語」はいかにして日本に浸透したのか?
2016年刊『スーホの白い馬の真実 ─モンゴル・中国・日本それぞれの姿』(風響社/第41回日本児童文学学会奨励賞を受賞)の加筆・新書化企画。
民話「スーホの白い馬」は、小学生の国語の時間(光村図書出版・小学校国語教科書「こくご」二・下1965年度版 初掲載)、あるいは、絵本『スーホの白い馬』(福音館書店1967年初版2016年10月発行)により、日本では子どもから大人まで広く知られている、モンゴルの少年と白い馬の伝説である。
少年が可愛がっていた馬が王様に殺され、その馬の骨で作ったという馬頭琴という楽器の物語を読み、遠い国に思いを馳せる子供たちはいまも多い。
ところが昨今、日本と関わる機会が増えたモンゴル人たちが気づいたところによると、「これはモンゴルの民話ではない」という。
内モンゴル出身の著者は、丹念にこの日本語訳者や出版社に取材し、物語が出来上がった経緯とともに中国のつくり話であったことを解明していく。
折しも2020年6月、中国政府が突然、秋の新学期から学校におけるモンゴル語教育を停止するという文書を自治区に届けたことで、モンゴル人による抗議活動が全世界に拡散している。民族固有の言語や文化を封じる同化政策はこれまでチベット、ウイグルなどに対し行ってきたことと同様である。
昨今、日本にまで影響を及ぼす黄砂も、遊牧による内蒙古の著しい砂漠化が理由とされるが、実際にはすでに遊牧は禁止され、国家規模の「西部開発」による自然破壊のせいであると著者は指摘する。
「スーホの白い馬」は国際理解の題材としてもよく使われるので、「背後にある状況を正しく理解し、発信されることがモンゴル人の願いである」と著者はいう。
日本で長く親しまれてきた民話を通して、馬を愛するモンゴル人の文化、ひいては中国の民族弾圧政策、プロパガンダ工作の歴史を解説する。