[BOOKデータベースより]
実証分析の基本からテーマの決め方、論文の書き方まで一冊に凝縮した画期的なテキスト。学生にも社会人にも使える一冊。
1 データ分析の道具を身につけよう(データ分析とは;正規分布と基礎統計量―100年に一度の大暴落は何年に一度起きているか;平均値の差のt検定―投資ファンドのターゲットになる企業の特徴は何か;回帰直線―日本の経営者は業績を最大化するインセンティブを持つのか;t値による回帰直線の確からしさの確認―保育所と女性就労の関係;重回帰分析―リストラに影響するのは売上高かROAか)
2 自分の研究をはじめよう(研究テーマの選び方その1 実証分析の典型的なパターン;研究テーマの選び方その2 問題意識から研究テーマへ;先行研究の検索―どのような貢献ができるかを考える;データの探し方―『会社四季報』だけでも分析が可能;論文作成―研究計画書を作成し、分析結果を論文にまとめる)
3 経営学でよく使われる分析ツール(ダミー変数、交差項と対数変換―男性のほうが女性より昇給が早い?;ロジット回帰―「する」か「しない」かの分析;株価のイベントスタディとDID―企業合併は株価や利益にどのような影響を与えるのか)
この本は企業に関するデータを用いて分析を行い、その結果を論文にまとめるために必要なことを説明しています。この本を読むことで、企業にかかわる実証論文を作成する能力を身につけることができます。この本は、いままでのデータ分析の本といくつかの点で明確に異なっています。
◆この本の特徴1−−研究プロセス全体を学ぶ
この本の特徴の1つ目は、統計学だけではなく、テーマの決め方や論文の書き方などの研究プロセス全体について説明していることです。商学部やビジネススクールで統計学を勉強する学生の多くが求めているのは、統計学の練習問題を解けることではなく、卒業論文や専門職学位論文を書く能力です。そのことを念頭に、統計学の知識だけではなく研究プロジェクトを実行し、論文を書くための知識を身につけるという観点から執筆しています。
◆この本の特徴2−−実証分析の結果を例として用いている
この本のもう1つの特徴は、例として企業データを用いた実証論文を多数紹介していることです。統計学の教科書では、身長と体重の関係や英語の成績と数学の成績の例などを用いて説明することがよくあります。この本では、できるだけ企業に関係する例を用いています。さらにこの本では、それぞれの章で学ぶ手法が実際の学術論文でどのように使用されているかの例が多数しめされています。
◆この本の特徴3−−XがYに影響を与えているということをどのように示すのか
企業に関する論文には、さまざまなスタイルがあります。理論的に経営を分析するものもありますし、いくつかの実例(ケース)をもとに概念と概念の関係を抽出するものもあります。この本では企業データを集めて「変数Xが変数Yにどのような影響を与えているか」というテーマに関して統計的な分析を行う論文を書くことを説明しています。このように書くと、せまい分野に関する説明だと思うかもしれません。しかし、勉強を進めると、非常に多くの論文がこのように書かれていることがわかります。
◆この本の特徴4−−東洋経済新報社の財務データを用いた実例
企業にかかわる分析において、上場企業の財務データが用いられた論文は無数にあります。このため、企業データを用いたデータ分析を学ぶためには財務データを用いることが望ましいといえます。この本の練習問題には、付属のウエブサイトからダウンロードする東洋経済新報社の財務データを用いる問いがいくつかあります。実際の財務データを用いて分析することができることが、この本のもう1つの特色です。この本では、東洋経済新報社の協力のもと、2000年から2009年の10年分の日本の時価総額上位200社の財務データを利用しています。企業データ分析を学ぶ教材としてはたいへん画期的です。
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