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[BOOKデータベースより]
SPECIAL ISSUE スタートアップ都市ベルリンのネクストステップ
[日販商品データベースより]1 betahaus(ベータハウス)「おもしろい人」のたまり場から大企業をも引き寄せる場へ
2 Factory(ファクトリー)「コワーキングは死んだ」―コミュニティを育てる、新しい場所
3 Wooga(ウーガ)細やかな情報共有文化が世界のゲーム人材を惹き付ける
4 Axel Springer Plug&Play Accelerator(アクセル・シュプリンガープラグ&プレイアクセラレーター)スタートアップとともに世界的なデジタルカンパニーへ
5 IXDS(アイエックスディーエス)大企業のイノベーションを手助けするデザインスタジオ
6 Tech Open Air(テック・オープン・エアー)アートとテックで人とアイデアをつなぐ、ベルリン最大のテックフェスティバル
CULTURE Holzmarkt(ホルツマルクト)
PEOPLE Juval Dieziger(ユヴァル・ディーツィガー)小さくてもアイデアのある企業を集めてここを「何か起こる場所」にしたい
INTERVIEW Nikolas Woischnik(ニコラス・ヴォイシュニック)ベルリン、南アフリカ、メキシコ、ブラジル、日本、世界のエコシステムをつなげたい
WRAP−UP 大企業はベルリンの福音となるか
ベルリンの新たな船出
ベルリンを舞台にした映画と言えば「ベルリン・天使の詩」(1987)が外せないだろう。東西を分断した壁が正に壊されんとする時代の精神が鮮やかに描かれている。この街は過去数百年にわたって常に体制や都市機能をスクラップアンドビルドすることで成長してきた。直近では、第二次世界大戦後で廃墟となった街にアーティストたちがスクワット(不法占拠)し60年代以降、アバンギャルドな活動を展開した。2000年代に入ると、アーティストに魅了されたスタートアップたちが流れ込んだ。欧州のスタートアップ都市=ベルリンという構図が出来て久しい。しかしこれも今、新たな潮目を迎えている。貧しくもピュアでインディペンデントなベルリンに、ドイツ国内の老舗大企業、海外の有力VCなど大きな資本が入り始めている。「ベルリン・天使の詩」のラストは、市民の声を代弁する老人ホメロスが、ベルリンの壁を前にして「乗船完了」と宣言するシーンで終わる。壁無き今、この都市はまた新たな道へ進もうとしている。