[BOOKデータベースより]
役目を終えたじぶんにも新しい役割があるはず。つぎの出番を待ちつづける小物たちのおはなし。
[日販商品データベースより]耳をすますと、聞こえてくるのは誰の声?
レミーおばあさんのたんすのひきだしには、かつて活躍したたくさんの小物たちがしまわれています。
ある日そこに、チョコレートを宝石のように彩っていた小箱が仲間入り。周りのみんなは、次はどんな役割を与えられるか、ドキドキしていました。時が過ぎるにつれて、小物たちはレミーさんに新しい役割を与えられ、嬉しそうに、次々とひきだしの中から旅立っていきます。だんだんさびしくなっていくひきだしの中で、次第に不安になる小箱。
そんなとき、レオおじいさんが訪ねてきました。
【編集担当からのおすすめ情報】
このお話にでてくる小物たちは、かつて大活躍した小物ばかり。今は役目を終えて、ひきだしの中にしまわれていますが、みんな、次はどんな役割を担うのか、不安と期待でいっぱいなのです。
なんだか、自分に置き換えてしまいそうです。まだ見ぬ未来の自分に希望を持つ小物たちを、応援したい気分になりました。
物も人間も、人生はいいことと、そうでもないことのくり返しなのかも知れませんね。前作『はるとあき』に次ぐ斉藤倫+うきまるワールドを、絵本デビューとなるくらはしれいさんの、少しレトロで異国情緒漂うかわいい絵で彩ります。たくさんのみなさんに読んでいただけたら幸いです。
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ひとり暮らしのレミーおばあさんのおうちに、小さなタンスがありました。おばあさんが大切にしているそのタンスの一番下のひきだしに、何が入っているのかというと……?ほら、耳をすますと聞こえてくる、楽しげなささやき声。声の主は、ひきだしの住人たちだったのです。ここには、空っぽになった空き瓶やブリキ缶、セーターだった毛糸玉や、花束を結んでいたリボンが入っていました。そこへ “宝石みたいなチョコレート”を彩っていた茶色の小箱が新しく加わります。みんなは、次の活躍の場が訪れるのを待っているのでした。春の終わり、ひきだしの隙間から光がさしこみ、レミーさんの手が入ってきます。取り出された丸っこい空き瓶は、いちごジャムをたっぷり入れられてうれしそう。夏は背高のっぽのガラス瓶が取り出され、夏野菜のピクルス入れに。金色のリボンも、ほどけかけた端をレミーさんに整えられ、子ねこの首を飾ります。でも……。小箱は“いいなあ”と、暗いひきだしの中でため息をつきます。何かに使ってもらえるチャンスがなかなか訪れないのです。「わたしなんて……」と落ち込むのですが、そこへ町はずれに住むレオおじいさんがやってきて、ひきだしから選び出したのは……!?閉められたひきだしの暗闇、レミーさんが伸ばし入れる手、光あざやかな外の世界が交互に展開する、コントラスト。“次は私?”“ああ、また私じゃなかった”不安と期待を胸いっぱいに、待ちつづける小箱に、読者もドキドキ。装いを新たにした仲間たちを羨ましがる気持ちが切ないです。文章は『はるとあき』に続きタッグを組んだ斉藤倫さんとうきまるさん。四季の移り変わりの美しさと、ささやかな交流からあたたかい幸福感が生まれるストーリーが光ります。本作が絵本デビュー作となる、くらはしれいさんの、異国情緒漂うレトロな絵の愛らしさ、大人っぽい色使いにうっとり。かわいい小物の再利用にときめく心は、子どもからおじいさん・おばあさんまで同じですよね。後半の粋なストーリー展開にも、ぐっーと引き込まれて……。子どもはもちろん、大人にもおすすめしたい、良質の映画のような絵本です。
(絵本ナビライター 大和田佳世)
かわいい空き箱や瓶など、置いておくけど、なかなか再利用できずに放置してしまったり・・・。なので、レミーさんのくらしぶりがいいな、とよみすすめていけば・・・、ロマンチックな展開にびっくり!そして、お話にぴったりの素敵な絵。大人のための絵本という感じで、心にのこりました。(あんじゅじゅさん 50代・高知県 )
【情報提供・絵本ナビ】