[BOOKデータベースより]
ここで生まれた子どもには、未来の選択肢が1つしかない。母も父も祖母も祖父も、みんな農園労働者になってきた。19世紀からほとんど変わらない閉ざされた社会のシステム、くらしの環境、そして差別。21世紀にもなって、それはあまりにアンフェアだ。日本で紅茶を飲む私たちにできること。
第1章 スリランカという国
第2章 紅茶の国・スリランカの歴史
第3章 紅茶をつくる人びと
第4章 社会から取り残される紅茶農園
第5章 農園のコミュニティが抱える6つの問題
第6章 植民地時代の遺物になっているプランテーション
第7章 紅茶農園の子どもたちにも夢がある
第8章 子どもたちが人生を選択できるようになるために
第9章 わたしたちにできること
1杯の紅茶を通して見えてきたのは、19世紀から時がとまったような、あまりにアンフェアなこの世界の苦い現実。
スリランカの紅茶プランテーションでは、
きょうも女性労働者は茶葉を手づみし、男性労働者は肉体労働に汗を流します。
封建的な労働環境・不衛生な住環境・社会からの差別的な待遇……
人生の選択肢は望まなくてもただ一つ。
母も父も祖母も祖父も、みんな同じように農園労働者になってきました。
閉ざされた社会のシステム、暮らしぶり、そして差別。
21世紀にもなって、あまりにアンフェアなこの世界の現実。
日本で紅茶を飲む私たちにできること。