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- ロシア正教の千年
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- 価格
- 1,221円(本体1,110円+税)
- 発行年月
- 2020年07月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065200506
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[BOOKデータベースより]
西暦九八八年、キエフ大公ウラジーミル一世は東方キリスト教(ギリシア正教)を国教に採用した。以来、ロシアはビザンチン文明圏に属し、同じキリスト教を共有しながら、西欧とは別の歴史を歩んできた。時に熾烈な迫害を受け、時にロシア民族主義を鼓吹して、人々の精神的支柱となってきたロシア正教会の歴史を、政治と社会の流れの中で捉えた労作。
第1章 受洗千年祭を祝ったロシア正教会
[日販商品データベースより]第2章 生き方としてのキリスト教信仰
第3章 ロシア愛国主義の源流
第4章 第三のローマ=モスクワ
第5章 正統と異端
第6章 国家による教会支配
第7章 ロシア革命と“無神論”体制の誕生
第8章 ソヴィエト体制下のロシア正教会
第9章 宗教ルネッサンスと内部分裂のジレンマ
結章 ソ連邦崩壊後のロシア正教会と東方正教世界
時に激しく弾圧され、また、時にロシア愛国主義を鼓吹し、人々の精神的支柱となってきたロシア正教の1000年の歴史を、政治と社会の流れの中でとらえた労作の文庫化。
西暦988年、キエフを中心にロシアの国家的統一を果たしたウラジーミル1世は、ビザンチン帝国に範を求めて東方キリスト教(ギリシア正教)を国教に採用した。以来、ロシアはビザンチン文明圏に属し、モスクワは「第三のローマ」としての存在感を高める一方、西欧文明の恩恵から隔絶されることになった。同じキリスト教を共有しながら、ローマ法、ルネッサンス、宗教改革を経験せずに近代へと向かうのである。
ロシア革命による「無神論体制」の誕生と、ソヴィエト政権の熾烈な迫害は、宗教者たちを厳しく追い詰めたが、それゆえにこそ、ナチス・ドイツとの大祖国戦争では、スターリンに協力しソヴィエト愛国主義の先頭に立つが、戦後はふたたびフルシチョフの弾圧を受ける。ゴルバチョフ政権下でようやく「宗教ルネッサンス」を迎えるが、ソヴィエト体制の崩壊は、正教会にも深刻な分裂の危機をもたらしたのだった。
文庫化にあたり、「プーチン政権下の正教会」について大幅に加筆。
〔原本:『ロシア正教の千年――聖と俗のはざまで』日本放送出版協会刊、1993年〕