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[日販商品データベースより]
八村義夫は、昭和60(1985)年に46歳の若さで亡くなった作曲家である。絶筆となった遺作「ラ・フォリア」(管弦楽曲)は、彼の死によって未完のまま途絶した。そしてそれはそのまま未完のまま初演されたのだが、演奏の途中でオーケストラの全楽器が突然止まってしまう。この突然の途絶は衝撃的である。この楽曲のこのような突然の終止は、八村の創作家としての歩みを断ち切る「死」を連想させて痛ましい。八村は、その短い生涯で自身の表現を求めて苦悩し続けた作曲家である。技法を求めて当時の最先端の前衛的な音楽技法にも触れている。そして彼自身の資質のなかには、「普通でないもの」「異端のもの」に対する嗜好があった。それは直接的にはカルロ・ジェスアルド(1560年ごろ〜1613イタリア)の楽曲であったり、ウイリアム・ブレイク(1757〜1827 イギリス)の詩、版画、絵からの影響であったり、日本の伝統芸能である文楽の情念であったりする。八村は、こうして複合され醸成された「普通でないもの」「異端のもの」の彼方にある「錯乱の状態」を通して、その彼方に見える自身の「真実」を見極めようとした。本論考は、こうした彼自身の資質と時代の諸相が相まって創出された作品群を分析するものである。