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[BOOKデータベースより]
第二次世界大戦後、行方がわからなくなった数多くの子どもたち。その捜索と救済から、戦後のヨーロッパ再建と国際秩序の創出をめぐる諸相を浮き彫りにする。
序章 混乱のさなかの文明世界
[日販商品データベースより]第1章 戦争の真の犠牲者
第2章 子どもの救済
第3章 「心理学的マーシャルプラン」
第4章 避難民の子どもたちの再国民化
第5章 フランスにおける戦争の戦利品としての子ども
第6章 チェコスロヴァキアにおける民族浄化と家族
第7章 本国送還と冷戦
第8章 分断された家族から分断されたヨーロッパへ
第二次世界大戦によって、ヨーロッパでは前例のないほど多くの家族が引き裂かれた。ナチ帝国の崩壊後、何百万人もの人びとが、愛する家族を探して大陸をさまようことになる。他方で、この惨状を前にして、避難民の子どもたちの生を再建しようと努力した人びとも大勢いた。
国連諸機関と人道主義組織による「失われた子どもたち」の救済活動は、いわば、個人主義、普遍主義、そして国際主義に彩られた新時代の幕開けの宣言となった。その象徴が「子どもの最善の利益」というスローガンだった。
しかし著者ザーラは、多様な人びとの証言などを含む膨大な一次史料をもとに、彼らが子どもの最善の利益を、結局は国民主義的な観点から定義し、その枠組みで子どもと家族を処遇したことを実証してゆく。
また本書では、家族という普遍的な概念がいかに多様なかたちで理解されたかが明らかにされると同時に、家族の再建過程が、冷戦イデオロギー、子ども期、国民意識という概念をどのように形づくったかが、鮮やかに示される。戦後デモクラシーのもとで、家族の再建はヨーロッパ文明の再建と同一視されていたのであった。
本書で描かれる、戦争による破壊と再建に翻弄される家族の物語は、今日の戦争難民とその子どもたちの問題や、国際養子縁組、基本的人権と人道主義、難民政策といった喫緊の課題についても、大きな示唆を与えてくれるであろう。