- 平安時代の笑いと日本文化
-
『土佐日記』『竹取物語』『源氏物語』を中心に
早稲田大学エウプラクシス叢書 019
- 価格
- 4,400円(本体4,000円+税)
- 発行年月
- 2019年11月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784657198044
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 藤原公任 天下無双の歌人
-
価格:1,364円(本体1,240円+税)
【2023年10月発売】
- 源氏物語図典
-
価格:3,740円(本体3,400円+税)
【1997年07月発売】
- 天下の「逸民」 革命の「新民」
-
価格:5,060円(本体4,600円+税)
【2025年02月発売】
[BOOKデータベースより]
第1篇 平安前期の和文における笑いの諸相(「笑い」論の展開と文学における笑いの領域―特に平安前期の和文に照らして;『土佐日記』の方法としての笑い―非日常空間における仮名日記の試み)
[日販商品データベースより]第2篇 平安中期までの「人笑へ」言説(日本文化論との接点から見る古典における「恥」の言説―『竹取物語』とその前後;中流階級の女性における「人笑へ」、そして恋―平安貴族に仕えた女房格の作者を中心に;平安貴族の道徳感情、「人笑へ」言説―平安中期までの系譜学的考察)
第3篇 『源氏物語』の諧謔性と笑い(頭中将と光源氏―「雨夜の品定め」の寓意性;『源氏物語』における「女」と「仏」―若紫巻における喩としての「仏」を中心に;玉鬘十帖の笑い―端役から主要人物への拡がり;男女関係に用いられる「たはぶれ」の一考察―平安前期の作品における解釈の問題をめぐって;『源氏物語』時代の「たはぶれ(る)」攷―物語における色恋の生成)
「笑い」とは、批判・共感・排除・活力・包容と様々な機能をもつ、奥深いもの。人間を描く文学の「笑い」を読み解くと、その時代の価値や社会が見えてくる。本書では、和文体が形成し始める平安前期の『土佐日記』を、「笑い」という新たな観点で見つめ、『竹取物語』からは「笑い」を通して、「集団主義」と「恥」の現象について考察する。そして、『源氏物語』を、作品そのものとしての「笑い」をテーマにして論じ、これまで充分に論じられてこなかった側面に光をあてる。古典文学や和語を起点に、当時の日本文化と、現代に通じる人々の意識を抽出する異色の文学論。