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[BOOKデータベースより]
反主流=異端派経済学のめくるめく世界へようこそ。全14章構成、初級経済学・ゼミのテキストにも最適な決定版入門書。
新古典派経済学の系譜とその問題点
[日販商品データベースより]21世紀におけるマルクス経済学の効用
制度派経済学とは何か?
ポスト・ケインジアン経済学の全体像
レギュラシオン理論の原点と展開
進化経済学の可能性
異端派貿易論の最前線
ハーシュマンと不確実性/可能性への視座
ネオ・シュンペタリアンとイノベーション
ポランニーから共生経済へ
経済学方法論と新自由主義
開発のマクロ経済学としての新開発主義
フェアトレードと市場の「正義」
世界の多様性をとらえる地域研究
特別収録
本書は、経済学のちょっと変わった入門書です。なぜ変わっているかと言えば、通常、あまり学ぶことのない経済学の異端派学説ばかりを集めた入門書だからです。
21世紀の今日、経済学の世界では、新古典派経済学という、効率や競争や均衡を重視するミクロ経済学系統の経済学が主流派として君臨しています。しかし、新古典派が主流派として君臨しているのは、それが唯一無二の正しい経済理論だからではありません。もっと生臭い、政治的な理由ゆえに主流派なのです。
簡単に言うと、1990年代の社会主義体制の崩壊以後、資本主義こそが最も優れた経済制度であるとする「資本主義賛美論」が幅を利かすようになり、この過程で、自由放任型の市場競争がいかに効率的であるかを力説する新古典派経済学が、企業経営者や富裕層や保守政治家などの、いわゆる「上級国民様」のニーズに合致して寵愛を受けたため、大学界でそのような研究が増えたのです。他方、競争の「疲弊効果」や貧困や格差問題など、資本主義の暗黒面を指摘するような経済学説は疎んじられ、大学界から徐々に追放されてしまいます。
それゆえ、過去30年の間に、大学における経済学教育は著しく画一化しました。1980年代までは、新古典派を含む近代経済学と並行して、マルクス経済学や現代資本主義論や経済学史や経済史などを必修科目として学ぶスタイルが一般的でしたが、現在では、マクロ経済学にしても、ケインズ的な体系が半ば放棄され、ミクロ経済学の応用学問へと変貌し、経済学教育のほとんどが、主流派=ミクロ経済学系統の数学的な科目によって占められるようになったのです。
しかし、経済学の世界には、実は、新古典派以外にもさまざまな異端派理論の系譜が存在しており、どの理論にも強い説得力と魅力があります。本書はそうした「大学で学ばない」異端派学説を集め、分かりやすく解説した書籍です。皆さんもぜひ一度、新古典派とは違う「経済学のパラレルワールド(並行世界)」を覗いてみてください。(編者)
特別参加:内橋克人・佐野誠 執筆者(50音順):飯塚倫子・佐々木憲介・塩沢由典・柴田コ太郎・幡谷則子・L.C.ブレッセル=ペレイラ・森岡真史・安原毅・矢野修一・山田鋭夫・山本純一