- 証言治安維持法
-
「検挙者10万人の記録」が明かす真実
NHK出版新書 607
- 価格
- 990円(本体900円+税)
- 発行年月
- 2019年11月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784140886076
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 「満洲国」における抵抗と弾圧
-
価格:6,600円(本体6,000円+税)
【2017年03月発売】
ゲスト さん (ログイン) |
![]() |
オンライン書店【ホンヤクラブ】はお好きな本屋での受け取りで送料無料!新刊予約・通販も。本(書籍)、雑誌、漫画(コミック)など在庫も充実
「検挙者10万人の記録」が明かす真実
NHK出版新書 607
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
価格:6,600円(本体6,000円+税)
【2017年03月発売】
[BOOKデータベースより]
大正末期の一九二五年に制定された治安維持法。当初は「国体の変革」や「私有財産制度の否認」を目的とする結社―主に共産党を取締り対象としていたが、終戦の年に廃止されるまで運用対象は一般の市民にまで拡大された。ふつうに暮らすふつうの人々が次々に検挙されたのはなぜか。当事者や遺族の生々しい証言と、公文書に記載された検挙者数のデータから、治安維持法が運用された二十年間を検証する。
序章 声を上げ続ける検挙者たち
[日販商品データベースより]第1章 拷問された少女と一人の特高―三・一五事件
第2章 ある青年教師の追放―二・四事件
第3章 転向させられた人々
第4章 言葉を守ろうとした兄―植民地での運用実態
第5章 絵を描いて有罪となった学生―生活図画教育事件
第6章 終戦 治安維持法はなくなったのか
終章 それぞれの戦後
自由はこうして奪われた――。
体験者の生々しい肉声から、20年におよぶ運用実態に迫る。
地域・年代別に検挙者数の推移をまとめた「ETV特集」が書籍化!
大正末期の1925年に制定された治安維持法。当初は「国体の変革」や「私有財産制度の否認」を目的とする結社―主に共産党を取締り対象としていたが、終戦の年に廃止されるまで運用対象は一般の市民にまで拡大された。
ふつうに暮らすふつうの人々が次々に検挙されたのはなぜか。当事者や遺族の生々しい証言と、公文書に記載された検挙者数のデータから、治安維持法が運用された20年間を検証する。
NHK ETV特集「自由はこうして奪われた〜治安維持法 10万人の記録〜」の書籍化。
まず序章で、現在も声を上げ続けている検挙者の証言を入り口に、治安維持法がどのような目的で作られたのか、成立の経緯を概観する。途中、歴史的な記述が続く部分は、同法の成り立ちを理解するために必要と考え、やや詳しく書いたが、証言を中心に読んでいきたい読者は第一章から読み進め、必要に応じて序章に戻っていただいてもいいだろう。
第一章から第五章では、法律が運用された二十年間の検挙者数のデータを分析して特徴的な変化を示す時期や地域を各章ごとに絞り込み、当時の出来事を、該当する証言者のエピソードを通して描いていく。同時に、証言者たちがなぜ検挙されたのか、時代的な背景や法律の運用状況を専門家の見解を交えながら検証する。
第六章では、治安維持法をはじめとする戦前・戦中の治安体制と戦後の治安体制の連続性について検証し、終章では本書に登場した証言者たちの戦後の歩みを見ていく。
書籍化にあたり、番組内で紹介することができなかった当事者の証言やエピソードをできるだけ織り込むよう心がけた。
戦後七十四年が経過したいま、当時を知る方々から話を聞くことはますます難しくなっている。しかし時代が遠ざかれば遠ざかるほど、実際に出来事を体験した人の生身の感覚こそが重要性を増していくのではないだろうか。さらに強調しておきたいのは、今回取材に応じてくれた証言者の誰もが、治安維持法は遠い昔の無関係な法律ではなく、その時代を知らない私たちにも重要な示唆を与えるものと考えていたことだ。
本書がかつて存在した治安維持法と、この法律によって人生を変えられた多くの人の声の一端を伝え、これからの社会を考えるための一助となることを願っている。(「はじめに」より)