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[BOOKデータベースより]
子ども問題に精通する著者が、古今東西の二五冊の子ども理解の名著を読み解きながら、子どもが抱える様々な問題を独自の視点で解明する。
1 欧米の古典に見る子ども像―子どもに「子どもの時」を持たせたい(「小さな大人」でない子どもの姿もあったのではないか―P・アリエス『“子供”の誕生』一九六〇年;「児童の世紀」が未だ来ていない日本―エレン・ケイ『児童の世紀』一九〇〇年 ほか)
2 子どもたちにとっての昭和―昭和の子どもは貧しかった(ボトムアップ型学校改革の優れた実践―平野婦美子『女教師の記録』一九四〇年;波乱の人生の出発点―豊田正子『綴方教室』一九三七年 ほか)
3 子どもの暮らしをたどる―土着の養育文化を振り返る(現在に示唆を与える子どもの遊びを肯定した儒学者―貝原益軒『和俗童子訓』一七一〇年;女性史研究の必須文献―江馬三枝子『飛騨の女たち』一九四二年 ほか)
4 新教育運動に見る子ども像―児童中心主義を提起した新教育運動(子どもの自由を尊重する教育は社会的に成立する―A・S・ニール『問題の教師』一九三九年;小学生は日本に適応したか―子安美智子『ミュンヘンの小学生』一九七五年 ほか)
5 子どもたちの現在―子どもの姿が見えない放課後の町(「現代っ子」は、阿部の理想像か―阿部進『現代子ども気質』一九六一年;障害児の活躍は、日本社会の柔軟性のバロメーター―乙武洋匡『五体不満足』一九九八年 ほか)