- 小さな幸せをひとつひとつ数える
-
- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2018年08月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784569841243
[BOOKデータベースより]
人生は大変なことが多いけれど、すてきなこともたくさんある。皇后美智子様、安野光雅、谷川俊太郎の名作を手がけた絵本編集者が贈る幸福論。
はじめに―絵本からの贈り物
1(人は人を思いやる;人生の最後に残す最高の贈り物;だれもが誇りをもって生きている ほか)
2(おとなを自由にする子ども時代;小さな子どもの喜びと悲しみ;おとなだって安心して眠りたい ほか)
3(一人の少女の声が世界中に届くまで;子どもと本の出合いの場を作った人;悲しいときに寄り添ってくれる存在 ほか)
皇后美智子さま、安野光雅、谷川俊太郎などを手がけた絵本編集者が贈る幸福論。大好きな32冊の絵本を切り口に生きることの希望を語る。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 子どもの病気・けが救急&ケアBOOK 改訂新版
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2023年02月発売】
- スポーツは人生に必要ですか
-
価格:1,210円(本体1,100円+税)
【2024年12月発売】
- 熟達論
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2023年07月発売】
この本はいってみれば、絵本のブックガイドということだろう。
32冊の絵本が紹介された文章の、2012年から2014年にかけて「清流」という雑誌に掲載された時のタイトルは「絵本からの贈り物」なのだから、絵本のブックガイドであることは間違いではない。
しかし、この本はそれ以上の感動を読者にもたらせてくれる。
いってみれば、それは末盛千枝子さんが書いた「幸福論」であり、「家族の物語」であり、祈りのような敬虔ささえ感じる。
それはおそらく末盛さんの文章の強さから生まれるのだと思う。
美しい言葉は胸をうつ。
末盛千枝子さんは1941年生まれ。大学を卒業後、絵本の出版社に勤務し、その後独立して「すえもりブックス」を立ち上げる。
この出版社から刊行されたのが美智子皇后の英訳によるまど・みちお詩集『どうぶつたち』であったり、美智子皇后の講演をまとめた『橋をかける』である。
しかし、その後この出版社を閉じることになり、2010年岩手県八幡平に移住。そこで2011年東日本大震災にあうことになる。
被災した子供たちに絵本を届けるプロジェクトを立ち上げたのも、絵本があったからこそだろう。
もちろん、この略歴の間あいだに結婚のことや夫の突然の死や残された子供との生活、あるいは再婚といった、末盛さんの個人の事情もからまっていく。
それらをみんな包み込んで、末盛さんは「どんなに大変でも、自分だけが大変なわけではないということでしょうか」と書き、こう続ける。
「そう思える自分を幸せだと思います」。
幸せとは、こんなにきっぱり言える言葉なのだと、気づかされた。(夏の雨さん 60代・埼玉県 )
【情報提供・絵本ナビ】