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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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- ★プロ書店員レビュー★
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作家の思想が細部まで行き届き、ごまかしがない。
大袈裟なところがなく、平温で、それでいてリズミカルに続く描写の中に、ときどきドキリとする言葉が挿し挟まれる。作家の思想が細部まで行き届き、ごまかしがない。山崎ナオコーラや、最近でいえば滝口悠生の好きな人には、まず薦めたい。また、ここに収められた短篇はすべて女性視点の作品で、ジェンダーには相当に意識的に書かれている。やわらかくも闘争的。そのような作品が新興の出版社によって再評価され、本になったことをうれしく思う。
[日販商品データベースより]
最初は踏切のあいだに落ちていたバッグだった。わたしは落とし主より一瞬早くそのバッグを奪い取ってしまった。ただそれだけだった。けど、いまにして思えば、それが最初の出来事だった(「落としもの」)。寝たきりになったおかあさんのおかあさん、おばあちゃんの話し相手として過ごした小学五年生の夏(「お葬式」)。バイト仲間と雑魚寝をしたまみは誰かに尻を触られていた(「いまは夜である」)。――他者と共に。その傍らで。生き生きとした不安が、右に左に大騒ぎをする。早川書房「想像力の文学」シリーズの一つである『埋葬』の著者・横田創の短編集。表題作「落としもの」を含む6作品の単行本未収録作品を収録。