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[BOOKデータベースより]
高野山の「奥之院」には、歴史上に名を残した数多の偉人の魂が祀られている。その供養培の数は実に数万基にも達するそうだが、特に多いのが織田信長・明智光秀・武田信玄・上杉謙信といった、いわゆる戦国武将を祀ったものである。その名を聞けば歴史に詳しくない人でも知っているような著名な人物たちである。生前、敵として戦ったり、殺したり殺されたりした間柄の人物が同じところに祀られているのだ。主義主張も信仰していた宗派も違った人々の供養塔が、なぜこのようにひとつの場所に集まっているのか。なぜ高野山だけが全国各地の寺院の中で、特別な存在なのか―。
第1章 平安〜鎌倉時代―空海による開基から武士の入山(空海の生涯にみる高野山成立と弘法大師伝説の誕生;空海と高野山の年表(平安時代まで) ほか)
第2章 戦国時代―戦乱の中の高野山(上杉謙信・景勝 越後の軍神も悩み多く二度にわたり高野山へ登った;武田信玄・勝頼 比叡山を焼き討ちした信長に怒りの書状を送りつけた ほか)
第3章 江戸時代―徳川政権下の高野山(徳川家康 戦国乱世に終止符を打ち、泰平の世を作り上げた;徳川秀忠・家光 徳川家霊台を造営。さらに空海の持仏堂を寄進 ほか)
第4章 近代―激動の世界情勢と高野山(明治初期の廃仏毀釈によりかつてない試練を経験;時代も宗派も超越した弘法大師の威徳に包まれる ほか)