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[BOOKデータベースより]
アンシアン・レジーム期のフランスは、典型的な絶対王政国家と長らくとらえられてきた。しかし、それは妥当なのだろうか。本書は、南仏ラングドック地方において、王権と地域権力が地域秩序の形成をめぐって交渉し、頻発する蜂起にどう対応したのかという点に焦点をあてる。ここからは、王権が志向する支配秩序とは異なるさまざまな秩序が併存し競合していた社会の実態が浮かび上がってくる。絶対王政論・社団的編成論を批判的に検討し、ヨーロッパ近世史研究との架橋を試みながら、新たなアンシアン・レジーム像を描き出す本書は、フランス革命の意味をも問う。
序章 アンシアン・レジーム再考
第1章 アンシアン・レジーム期の地方統治
第2章 国王裁判所の創設をめぐる地域政治
第3章 国王裁判所司法官と地域社会
第4章 蜂起と地域秩序
第5章 秩序の再建と秩序観の相克
第6章 地方統治と地域住民
終章 アンシアン・レジームの持続性と変容