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[BOOKデータベースより]
生の日本語にみられる教材も見落としている文法事項とは。日本語には、基本的・典型的な文法事項では説明できない用法が多く存在する。学習者が誤ってしまう、例外的な用法を探り、文中の要素や形式の間で機能している関係を手がかりに、潜んでいる文法を帰納的に解明する。
第1章 ニュース文聴解における予測能力―テ形接続を中心とした日本語母語話者と日本語学習者との比較
第2章 指示語「ソンナ」と「ソウイウ」について
第3章 指示形容詞と名詞とのかかわり
第4章 書き言葉における文脈指示―「この」と「その」の場面と場
第5章 会話文における文脈指示のコ・ソ・ア
第6章 接続詞「それが」の意味・用法について
第7章 逆条件節をつくる形式―‐テモ・〜トシテモ・ニシテモ・ニセヨ(ニシロ)
第8章 「‐ないまでも」節の意味と機能
第9章 逆接的な関係をつくる「Nデモ」―Nデモ(名詞+とりたて助辞)とNデモ(名詞譲歩形)
第10章 「過不足・優劣」を表す動詞連体形について―「上回る」を中心に
生の日本語にみられる、教材も見落としている文法事項とは。
日本語には、基本的・典型的な文法事項では説明できない用法が多く存在する。学習者が誤ってしまう、例外的な用法を探り、文中の要素や形式の間で機能している関係を手がかりに、潜んでいる文法を帰納的に解明する。
教育現場での難しくも微妙な問題に対する解答がここに。
【文の成分どうしの関係、節と節との関係、接続詞の前後の関係、照応関係、あるいは類義表現どうしの関係について、日本語学習者が一目見てすぐにわかるように、明快に示すことができたら便利だと思い考察を重ねてきた。……基本的な用法、典型的な用法を示したうえで、微妙なところ――直感では何か違いが感じられるものをどこまで正しく記述し整理して提示できるかが問われているのでもある。その必要にこたえるべく、本書の研究成果が今後の日本語教育における文法指導等に生かされれば幸いである。】……「おわりに」より