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ユーザーレビュー （1件、平均スコア：5）
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北区の太
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傑作
この作者の本は初めて。生来の歴史好きが高じてついに自分で小説を書くようになったということだが、これを読むと作者が歴史好きが半端でないことがよく分かる。この作品自体、信長四天王の１人に数えられながら、あまり知られていない滝川一益を主人公にしていることがそれを物語っている。これを読んで滝川一益という武将の認識を新たにした。あの気難しい信長にすら胸襟を開かせた、乱世に生きる男として非常に魅力に富んだ滝川益一が描かれている。かく言う自分も、一発で一益に魅せられてしまった。出自を含め（この時代、多かれ少なかれ皆、同じような状態ではあるのであろうが）謎が多いところも、その魅力に深さを与えている。信長時代の脇役−それも３番手か四番手くらいの−と思われていた滝川一益の魅力に気付かされ、更に知りたくいという気持ちにさせること請け合いの一冊。戦国時代ファンの方は是非、一読あれ。
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[BOOKデータベースより]
甲賀の忍びあがりの土豪、滝川久助は、里の陰謀で父を失い、兄を殺め出奔。諸国を放浪した久助改め一益は織田信長と出会う。一益は、射撃や忍びの腕だけでなく、武将としても力をつけ、信長の寵臣として存在を大きくしていく。そんな中、信長が斃れてしまう。一益を頼みとする若き前田慶次郎、伝説の忍者・飛び加藤といった魅力的な脇役も登場。謎の多い武将、滝川一益の波乱に満ちた生涯を描く。第９回角川春樹小説賞受賞作。