[日販商品データベースより]
もっと、もっと…これ以上はのぞめないのに、さらなる成長をめざす。
空間を奪い合うように、せいたかのっぽの家が建てられていく。
頭上の空が小さくなってしまった時、住民たちがある奇策を思いついた。
飽和社会へ問いかける、渾身の一作。
帯には谷川俊太郎氏の推薦コメントを掲載。
「おかしくて腹立たしくて哀しくて…
絵本を読み終えたら、どうしてもほんとの空を見上げたくなる」
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価格:660円(本体600円+税)
【2024年02月発売】
空を見上げるのは、とても気持ちが良いですよね。晴れ渡った青い空、夜明けの群青の空、日暮れの赤く色づく空……。しかし、高層ビルが立ち並ぶ都会では、大きく広がる空を見ることも少なくなってきています。それは、この絵本に出てくる動物たちの町でも同じようです。主人公は絵を描くことが好きなサル。彼の住む動物たちの町は、昔のような緑豊かな風景が失われ、無機質な茶色い建物が立ち並ぶようになりました。建物のせいで青い空が見えなくなり、町の動物たちは悲しみに暮れることになりました。「このままだと 気がへんになってしまいそうだ」「そとにいても 小屋の中にいるみたいだわ」「空が見えないと めざめがわるくて やる気もでない」動物たちは集まり、話し合い、「そうだ、空をつくろう!」絵描きのサルに頼んで、建物に空の絵を描いてもらうことを思いつきます。サルの描く空の絵は大人気。動物たちは安心して、再び建物を建てられるようになりました。求められるままに空を描き続けるサル。増え続ける空色の建物。「ぼくたち、空をつくることなんて、してよかったのかな。」本物の空が見えなくなった空を見上げて、つぶやくサルの決意とは……。本の装画などで活躍するイラストレーター・村尾亘さんの初出版となる絵本。擬人化された動物たちの世界は、現在の私たちに向けて静かな警鐘を鳴らしているよう。本を閉じて、じっと空を見上げたくなる一冊です。
(絵本ナビ編集部 木村春子)
この本は小学校低学年から中学年向けと書かれています。
わたしは、自分で物事を考えることが出来る小学校4年生以上(できれば高学年や中学生)に読んであげたいなと思いました。
見開き一面真っ白で、そこに上を見上げているサルだけが描かれている。
ところが、次のページを開くと、
そこには青い空が描かれていて、
「あぁ そうだ。
これが 空だ。
失ってはじめて、ぼくは気がついた。」
と描かれている、このページが一番好きです(ラストシーンですが)
これがいけないんだ、だからこうしよう。
みたいな問題提起するだけでなく。この物語で、(主人公の)サルは周りから認められる人気者だったにもかかわらず、「これでいいのか」と考え続け、最終的にこれまでのものを捨てて
一歩前に踏み出していく。その過程の描き方が印象的でした。
じっくりプログラムを練って、練習して、聞く人がうけとめやすい形でおススメしてみたいです。(てんぐざるさん 50代・埼玉県 女の子22歳、女の子17歳)
【情報提供・絵本ナビ】