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- 自作の小屋で暮らそう
-
Bライフの愉しみ
ちくま文庫 た83ー1
- 価格
- 858円(本体780円+税)
- 発行年月
- 2017年02月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784480434333
[BOOKデータベースより]
誰にも文句を言われず好きなだけ寝ていられる。時間を気にせず好きなことができる。10万円で小屋を作ってベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤。雑木林に土地を買い、手工具で小屋を建て、水や電気、トイレ等の生活設備を整える。地元の人の反応や野生動物との出会いも。文庫化にあたり薪ストーブの楽しみについても追記。小屋ブームの一端を担った本。
1 Bライフってなんだ?(Bライフってなんだ?;必要最低限の生活を確立する ほか)
2 ドキュメント―Bライフ(土地―雑木林に転がり込む;家屋―10平米の小屋を建てる ほか)
3 準備・計画・予備知識(初期費用は30万〜100万くらい;税金や社会保険の減免について ほか)
4 Bライフ再論(全体像;みんながBライフしたらどうなる? ほか)
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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- 北区の太
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心が軽くなる
この本の副題に「Bライフの愉しみ」とあって、これを「B級ライフ」と勘違いして読み始めた。生活の質を落とした暮らし(=B級ライフ)の1つの形態として小屋暮らしを選び、その暮らしぶりを綴った内容かと思っていたが、そうではなかった。「Bライフ」の「B」は、Basic(必要最低限)のBであり、Babyish(幼稚な)のB、勿論、後付けのようではあるが。さらに、大多数がやっている暮らしをAとするならば、自分のやっているのはそこから外れていて、Aではないという意味でのBという意味合いもあるのではないか。序盤は、小屋暮らしをやるための色々なノウハウ(!?)を紹介している。ここだけ読むといとも簡単に小屋暮らしを始められたような印象を受けてしまうが、実際にはそれなりの苦労があったはず。自分が好きでやっているので、苦労とは感じなかっただけなのだと思う。安易に、確固たる意志なく、同じようなことを始めようと思うと必ず挫折する(はず)。こうして、作者のBライフが始まり、どこまでを目指すかで葛藤しながら、Bライフの範囲を模索して行く。文体は軽妙で、一見、人生を半ばスピンオフした人のお気楽な物語かと思ってしまうが、実際はそうではない。それが最終章で語られていて、この章の主張は、まさに哲学者たる作者の面目躍如といったところ。こうした生き方もあるんだと思うと、心は軽くなる。ただ、ある意味、他の大多数のAライフ生活者に依存していることは事実であり、それを良しと出来るかどうか。作者も決して良しとしているわけではなく、割り切った上で、実践しているだけ。実践出来る、実践したという事実は強い(こうして本も書ける)。「最高に上質な睡眠とは自由な睡眠のことである。」の主張には納得、そのためにこの暮らしを始めることを決めたんだろうな、きっと。面白かった。
好きなだけ読書したり寝たりできる。誰にも文句を言われず、最低限の生活ができる。そんな場所の作り方。解説_かとうちあき 推薦文_坂勝