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- 古代金属国家論
-
- 価格
- 880円(本体800円+税)
- 発行年月
- 2016年11月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784845628766
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[BOOKデータベースより]
「日本の背骨のように繋がっている山の中に、かつて山伏のアジールがあった。そこは治外法権で、『もう1つの国家』を形成していた。そして修験道や密教は単なる呪術集団ではなく、高度な科学技術者集団でもあった」。そんな前提から、写真家、民俗学者の内藤正敏と松岡正剛の対話が始まります。時は1970年代後半、文化的な熱気をはらんだ時期です。「義経は山伏集団のリーダーだった」「秀吉と家康のマンダラ対決」「田沼意次は金属国家の仕掛け人、田中角栄」「大和政権=華厳思想VS.奥州藤原氏=浄土思想」など、さまざまな歴史的な事象が山伏、ミイラ、大仏、鉱物(金属)、植相などをキーワードに縦横無尽に語られていきます。
第1談 山岳信仰と修験道(古代日本の全体構造を象徴する「ヤマ」;霊山の植相が明かす古代修験の謎;「ヤマ」と「モリ」に山岳信仰の発生を観る;阿弥陀ケ峰をめぐる秀吉と家康の闘い;最古のマジシャン役小角こそ山伏の祖先だった;「ヤマ」はタオイズムの流出現場でもある)
第2談 出羽三山と煉丹術(山伏こそもう一つの“隠された国家”だった;中国道教の古代科学と即身浄法;煉丹術の神秘は生と死の可逆反応にあった;鉱物の結晶世界を秘めた修験道)
第3談 山相秘録としての国家論(山は巨大なサナギである;大仏造営の国家論的必然性;場所のポテンシャル・エネルギーを読む;大仏は華厳国家の象徴でもあった)
第4談 奥州戦争と平泉黄金マンダラ(北方の脅威と日本の武力的構造;平泉黄金マンダラに封印されたミイラは“超大仏”だった;義経は山伏集団のリーダーの一人だったか;“即身仏アジール”は中間領域の逆襲のバラードである)