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- なんでもないなつの日
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夏の夕ぐれ
Summer evening.岩崎書店
ウォルター・ジョン・デ・ラ・メア カロリーナ・ラベイ 海後礼子- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2016年07月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784265850792
[BOOKデータベースより]
英国を代表する詩人・幻想文学作家ウォルター・デ・ラ・メアの詩「Summer Evening」。夏の夕空には、みんなをバラ色にする魔法があります。
[日販商品データベースより]うすちゃのねこが、農家のパパのいすのそば。ひざにすりより、みゃあお、とおねだり。じいさんいぬは、こけのはえた犬小屋で、ほねをもごもご、かじっては…。デ・ラ・メアの詩の世界を美しく描いた絵本。
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19世紀生まれのイギリスの詩人、ウォルター・デ・ラ・メアの名を聞いたことがありますか?本書は、幻想文学・怪奇小説の名手、優れた児童文学作家・詩人でもあるウォルター・デ・ラ・メアの詩に、カロリーナ・ラベイが現代的な版画絵をつけて美しい絵本にしたものです。空が夕ぐれの黄色に染まる頃、一家は外でお茶をのんでいます。「うすちゃのねこが 農家のパパのいすのそばひざにすりより みゃあお、とおねだり。じいさんいぬは こけのはえた犬小屋でほねをもごもごかじっては、とおるねずみに わぉーんわぉーん」子どもたちはお茶のテーブルを離れ、ねこや犬を追って家畜小屋へ。そして牧場へ。広々とした牧場は、しっとりとした草がなびき、牛がねそべっています。動物たちはみな、それぞれにえさをもらい、大きな夕日が落ちてくる頃、小屋へもどって眠りにつきます。それは昔から繰り返されてきた、牧場のなんでもない夏の夕ぐれ。かつて1913年に本国イギリスで出版された詩集『ピーコック・パイ』所収の、Summer Evening(夏の夕ぐれ)という詩です。ママとパパが、農家の一日を終える作業をおだやかにすすめていきます。お茶とケーキでひと息いれたあと、夕ぐれせまる風景のなかのひと仕事。動物たちがすこやかに眠りにつけるように、世話をしていくのです。干し草の黄色や、夕日の赤、茜色の空。ぬくもりのある色彩がきれいです。期待の新人画家カロリーナ・ラベイの絵からは、人も動物もみな、おなかが満たされ、平和な一日が暮れていく様が伝わってきます。本書は『ハロウィーンの星めぐり「夜に飛ぶものたち」』『ホワイトクリスマス』につづくW・デ・ラ・メアとラベイの共作絵本、3冊目。文字は少なめにおさえられ、絵の中に入り込みながら、詩をじっくり味わえます。なんともいえない郷愁がただよう空気を、感じられるのではないでしょうか。 “幼な心の詩人”と称される、W・デ・ラ・メアの世界を体験してくださいね。
(絵本ナビライター 大和田佳世)
都市に住んでいる私たち家族からしてみれば、この絵本の「なんでもないなつの日」はとても特別な贅沢な時間に感じられました。少なめな文章が穏やかな一日をより一層引き立てています。ゆっくりのんびりと読みました。
今は外に出られない猛暑が続くのが当たり前になってしまったので、こんな穏やかな「夏」が絵本の中の世界だけではない未来でありますようにと願う気持ちにもなりました。(ouchijikanさん 40代・東京都 女の子7歳)
【情報提供・絵本ナビ】