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【2024年08月発売】
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[BOOKデータベースより]
総論 重厚なペプロス―加藤哲学の「三一構造」
[日販商品データベースより]1 哲学のメトドス(プラトンをめぐる接近法―「プラトン解釈の問題点」を軸として;「ギリシア哲学」とは何か―『ギリシア哲学史』を出発点として;加藤、プラトン―『初期プラトン哲学』、「白鳥の歌序説」などをめぐって)
2 プラトン解釈(決定的な時―『ソクラテスの弁明』論をめぐって;初期プラトンにおける「善悪の知」―『カルミデス』・『ラケス』論をめぐって;ダイモニオン的な仕事―「三一的解釈」とプラトン中期から後期;後期プラトンにおける神、知性、魂―加藤信朗「プラトンの神学」によせて)
3 美と徳(プラトン・イデア論のダイナミズム―「かた・かたち・すがた」に学ぶ;美の発見と日常性の美学―「道徳性」の形成における美の役割;美しさのために―「何かのために」と「誰かのために」を繋ぐもの)
4 哲学と信仰(観想と受肉―「肉体」「形の現象」を中心に;自己・肉体・わたしのあること―アウグスティヌス論をめぐって;アンセルムスCur Deus Homoの「真っ直ぐ」における正義―「人間の完成」への指向)
5 人類の共生に向けて(初期近代における相互的仁愛論の可能性―平和なる共生のための政治哲学に向けて;他民族・諸文化の多元性を越えて―新渡戸稲造『武士道』論をめぐって)
本書はプラトン,アリストテレス,教父・中世哲学の三つの分野で多くの業績を残してきた加藤信朗先生の米寿を記念して,指導を受けた研究者がいま加藤哲学とどう向き合うかを考察した論文集である。
先生の研究には三一構造ともいうべき性格が見られる。
研究領域では,古代哲学と中世哲学および現代の政治哲学が結びついてそれぞれ独自の展開がなされた。
哲学の問題領域としては,知の問題(知識論)と徳の問題(倫理学)が哲学の途(哲学方法論)と有機的に関連づけられ新たな展望を拓いた。
そして学問的実践としては,哲学と文献学が両輪となって共同探究の場が営まれ,それは演習を中心に共同セミナー,カルチャーセンター,海外の研究者の招聘,国際学会でのシンポジウム,また20年以上にわたり自宅でプラトンを講読するマンデー・セミナーなど様々な形で実践されてきた。
先生は既成の枠組みに捕らわれず,「肉体,形,美,われわれ」と言った独自の視点から問題の核心に迫ってきたが,その直観は他の追随を許さないものであった。
第一線の研究者が加藤哲学が放ってきた課題に取り組んで,〈哲学する〉意味を問うた意欲的な試みである。