土地の名前、どこにもない場所としての

ツェラーンのアウシュヴィッツ、ベルリン、ウクライナ
Ｔｏｐｏｎｙｍ　ａｌｓ　Ｕーｔｏｐｉｅ　ｂｅｉ　Ｐａｕｌ　Ｃｅｌａｎ．

法政大学出版局
平野嘉彦　

• 価格: 3,300円（本体3,000円＋税）
• 発行年月: 2015年06月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784588495106

内容情報

[BOOKデータベースより]

アドルノの「アウシュヴィッツ以降に詩を書くことは野蛮だ」という言葉の後でもほとんど唯一認められた詩人、パウル・ツェラーン。その詩篇を詳細に解釈し、「言語」と「現実」の収斂点として三つのトポスを、アナグラム的な言葉の断片のなかに浮かびあがらせ、その「土地の名前」が逆説的にも「どこにもない場所」であることを指し示す。ひとは問いかえさないではいられないだろう、これは「詩」なのだろうか、と。

第１章　アウシュヴィッツもしくは差異（「糸の陽」；「勤勉な地下資源」）
第２章　ベルリンもしくは布置（「研ギスマサレタ切先ニ」；「一枚の葉」）
第３章　ウクライナもしくは喚起（「帰郷」および「チュービンゲン、壱月」；「時の片隅で」）

[日販商品データベースより]

パウル・ツェラーンの詩篇を詳細に解釈。言語と現実の収斂点として３つのトポスを、アナグラム的な言葉の断片のなかに浮かびあがらせ、その「土地の名前」が逆説的にも「どこにもない場所」であることを指し示す。