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非日常的な空間である聖地―。観光地として名高い聖地には、信仰心とは無縁の人々が数多く足を運んでいる。さらに近年では、宗教と直接関係のない場も聖地と呼ばれ、関心を集めている。人は何を求めて、そこへ向かうのか?それは、どのような意味を持つのか?サンティアゴ巡礼や四国遍路、B級観光地、パワースポット、アニメの舞台など、多様な事例から21世紀の新たな宗教観や信仰のあり方が見えてくる。
序章 現代の聖地巡礼の背景(宗教と観光の結びつき;宗教から解放される現代社会―世俗化のプロセス ほか)
第1章 聖なるものを求めて―巡礼者は何を見るのか(聖遺物の世界;聖母の出現 ほか)
第2章 ゴールからプロセスへ―信仰なき巡礼者は歩み続ける(サンティアゴ巡礼の概要;現代のサンティアゴ巡礼 ほか)
第3章 世界遺産と聖地―選別される宗教文化(世界遺産と宗教文化;多様な価値観 ほか)
第4章 作られる聖地―なぜ偽物が本物を生み出すのか(新郷村とキリスト湧説;観光資源となった奇祭 ほか)
第5章 私だけの聖地―パワースポットと祈りの多様性(日本の聖地とその背景;パワースポットの三類型 ほか)
終章 現代社会と聖地巡礼(聖地の温度;アニメ聖地巡礼の展開―鷺宮神社の事例 ほか)
近年では、宗教と直接関係のない場も聖地と呼ばれている。人は何を求めているのか。サンティアゴ巡礼や四国遍路、パワースポット、アニメの舞台など、多様な事例から見える、21世紀の新たな宗教観や信仰のあり方。
サンティアゴ巡礼、四国遍路、パワースポット、アニメの舞台……信仰なき観光客が足を運ぶ聖地を論じ、現代の宗教と社会を読み解く。