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[BOOKデータベースより]
戦前の松竹では「小津は二人いらない」と言われ、戦後の東宝では名作を連打しながら、黒澤作品の添え物も撮った監督成瀬巳喜男。「浮雲」の高峰秀子、「めし」の原節子、「流れる」の山田五十鈴、「鰯雲」の淡島千景、「おかあさん」の香川京子…なぜ彼の撮った女優はかくも美しく、懐かしいのか?「行きつく映画は成瀬」と言う著者が愛惜を込めて刻んだ名匠の世界。
「貧乏くさい監督」
消えゆく芸者の美しさ
金をめぐる物語
女に金を借りる男たち
愛すべき市井劇「おかあさん」
「私たちって、行くところがないみたいね」
卓袱台のある暮らし
郊外農家の人びと
未亡人たちの強さ
路地に生きる単独者
妻たちの不信のとき
子供たちを見つめる
「浮雲」の高峰秀子、「めし」の原節子、「流れる」の山田五十鈴…。彼女たちは何故かくも美しく、懐かしいのか。著者が最も愛する映画監督と「昭和の暮らし」を論じ尽くした感動的評論。
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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「おすすめ安土桃山(戦国)時代の本」レビューコメント
もともと川本三郎氏の別の本で成瀬の映画が大好きになったので、この新刊は嬉しかった。制作日数を予定通りに守る「芸術家より職人」の印象が強い成瀬。いわゆる社会派でもなく強烈な個性の人物も派手なストーリーも劇的な撮影手法もないため「メロドラマの巨匠」「もう一人の小津」「きん○○がない」などという評価もあるが、川本氏はそれらが全くピントはずれであることを丁寧に教えてくれる。実際の作品もあわせて見れば、成瀬作品の素晴らしさと川本氏の繊細なな感性と着眼点の鋭さが同時に味わえます。私自身は「秋立ちぬ」が一番好きで成瀬さんの魅力は空の美しさ・人間の本質を皮肉に見つめながら「しょうがねーやな」って感じで全否定をしないところ。それが途中暗い内容の作品も最後は案外軽いエンディングなことに表現されている。溝口・小津・黒澤と違いこれみよがしなところが無いのも都会人のセンスと思う。(まちあかり/男性/60代)
高峰秀子、原節子、山田五十鈴たちは何故かくも美しく懐かしいのか?著者が最も愛する映画監督とその時代を縦横に論じた感動的評論。