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- 寺田寅彦
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わが師の追想
講談社学術文庫 2265
- 価格
- 1,100円(本体1,000円+税)
- 発行年月
- 2014年11月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062922654
[BOOKデータベースより]
近年再評価が進む文理融合の人・寺田寅彦に、最も間近に接した教え子による追想録。「雪は天から送られた手紙である」の言葉で随筆家としても知られる著者の筆致は、大正から昭和初期の学問の場の闊達な空気と、濃密な師弟関係を細やかに描き出す。漱石の思い出や、晩年に注力した「墨流しの研究」の紹介など、話題は広範囲にわたる。
第1部(寺田寅彦の追想;文化史上の寺田寅彦;指導者としての寅彦先生;実験室の思い出;札幌に於ける寺田先生)
第2部(寅彦夏話;冬彦夜話―漱石先生に関することども;寒月の『首縊りの力学』その他;『光線の圧力』の話;線香花火;電柱と白粉の話;球皮事件;先生を囲る話)
第3部(墨流しの物理的研究;墨並びに硯の物理学的研究;『物理学序説』の後書)
その文明観・自然観が近年再び見直されている寺田寅彦。科学と文学を高い次元で融合させた寺田に間近に接してきた教え子・中谷宇吉郎による追想録。自身も随筆家として名を成した中谷の筆致は、大正から昭和初期の「学問の場」の闊達な空気と、濃密な師弟関係を細やかに描き出す。漱石の思い出や、晩年に注力した「墨流しの研究」の紹介など、その話題は広範囲にわたる。(講談社学術文庫)
「天災は忘れた頃にやってくる」の名言で知られ、東日本大震災を契機に、その文明観・自然観が近年再び見直されている物理学者・寺田寅彦(1878−1935)。夏目漱石の門下生として「吉村冬彦」の筆名をもち、科学と文学を高い次元で融合させた寺田に間近に接してきた教え子・中谷宇吉郎による、恩師の追想録。
いつも飄然とした姿で実験室に顔を出し、古ぼけた器械を持ち出して「変な実験をやって途方もない理論をそれにくっつける」ような研究をしておられた――。自身も随筆家として名を成した中谷の筆致は、大正から昭和初期の「学問の場」の闊達な空気と、師弟関係の濃密さを細やかに描きだした貴重な記録でもある。「漱石先生に関することども」や、寺田が嗜んだ油絵とセロ、晩年に注力した「墨流しの研究」「墨と硯の研究」の紹介など、その話題は広範囲にわたる。
そして、昭和21年に執筆された「あとがき」には、――私たちの祖国は、今寺田物理学を再認識しなければならない悲しむべき境遇にある――と綴られる。
『寺田寅彦の追想』(甲文社 1947年刊)の文庫化。
「天災は忘れた頃にやってくる」の名言で知られ、東日本大震災を契機に、その文明観・自然観が近年再び見直されている物理学者・寺田寅彦(1878−1935)。夏目漱石の門下生として「吉村冬彦」の筆名をもち、科学と文学を高い次元で融合させた寺田に間近に接してきた教え子・中谷宇吉郎による、恩師の追想録。
いつも飄然とした姿で実験室に顔を出し、古ぼけた器械を持ち出して「変な実験をやって途方もない理論をそれにくっつける」ような研究をしておられた――。自身も随筆家として名を成した中谷の筆致は、大正から昭和初期の「学問の場」の闊達な空気と、師弟関係の濃密さを細やかに描きだした貴重な記録でもある。「漱石先生に関することども」や、寺田が嗜んだ油絵とセロ、晩年に注力した「墨流しの研究」「墨と硯の研究」の紹介など、その話題は広範囲にわたる。
そして、昭和21年に執筆された「あとがき」には、――私たちの祖国は、今寺田物理学を再認識しなければならない悲しむべき境遇にある――と綴られる。
『寺田寅彦の追想』(甲文社 1947年刊)の文庫化。