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[BOOKデータベースより]
悲しいことばかりで、夢を見ることを忘れてしまった孤独なカエル・ぴっぽ。そんなぴっぽに勇気を与えたのは、旅の途中で出会った小さな生き物たちが抱く、強く大きな夢でした。世界が評価した絵本界の新星が、四季のうつろいと主人公の心の軌跡を、鮮やか、かつ細やかな筆致で描きます。あなたもぴっぽと旅に出ませんか?大切なものを探しに。
[日販商品データベースより]悲しいことばかりで、夢を見ることを忘れてしまった孤独なカエル・ぴっぽは、小さな羊と夢探しの旅に出る。そこで見つけたものは…。〈受賞情報〉ボローニャ児童書ブックフェア国際イラストレーション賞
いつもひとりぼっちのカエルのぴっぽ。寂しくて眠れない夜は、羊をかぞえます。ある夜、羊をかぞえていると、「夢の中を旅することができる」という小さな羊に出会います。そこでぴっぽは思いきって言います。「いっしょに行ってもいい?」こうして二人の夢の旅が始まります。5月の夢、6月の夢、7月の夢・・・季節の移り変わりとともに変化していく美しい風景の中を次々に訪れていきます。そこで出会うのは、空を飛んでみたいというポピーの花、足があれば外を見たいという金魚、星たちと一緒に踊ってみたいというくらげたち。秋になれば、葉っぱをまっ赤に染めた森の木たちが「むかし、ここで あそんでいた 子どもたちに 会いたいよ」と言います。ぴっぽと羊は、みんなの言葉に耳をかたむけます。夢の中を旅するというのは、なんて心地よくて、楽しいのだろう。なんだか、ぴっぽはもう一人でも寂しくない気がしてきました。雪のふる12月の夢の中で、ぴっぽは羊を残してどんどん一人で歩いていくのですが・・・。ぴっぽの夢はなに?旅した末に見つけることはできたの?四季のうつろう豊かな自然の中に描き出す、ほんの小さな生きものたちの大きな夢。なんて色鮮やかで、幻想的な世界なのでしょう。その中で、しっかりとぴっぽは大切なものを見つけ出していきます。作者は、イタリアで活躍されている絵本作家・刀根里衣さん。この作品は、ボローニャ児童書ブックフェア“国際イラストレーション賞”を日本人として初めて受賞し、2014年に“EL viaje de PIPO”(『ぴっぽのたび』)をスペインのEdiciones SMより出版されたもの。今回、待望の日本語版として発売されたものだそうです!どのページも、長く滞在したくなるような心地よい空気に満ちています。ぴっぽと一緒に、夢を探す旅に出てみてくださいね。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
読み終わって、ふわーっとした、何かもやに包まれたような気持ちになりました。美しい、心が洗われるような絵を楽しむ絵本である一方で、とても哲学的な絵本でもあると思いました。
それぞれの月の夢の中で、美しい場所に暮らす小さな生き物たちは、それぞれが果てしない夢を見ています。
それは、傍目にはないものねだりのようにも、少し贅沢な悩みのようにも思えるものもあります。
でも、今の場所に安住するだけでなく、もっともっとと夢を追い求めていくことが、「生きる」ということなのかと、おぼろげに感じました。
すぐに答えが見つかるわけではないけれど、夢見ることが夢をかなえるための第一歩なのかな、とも思います。
美しいだけではなく、なかなか深い絵本でした。おすすめです。(すずらんぷさん 40代・大阪府 女の子19歳、女の子17歳)
【情報提供・絵本ナビ】