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[BOOKデータベースより]
「娯楽」「教訓」「歴史」「軍学」の諸要素が渾然としていたため、近世軍書は、近代的な制度である、文学研究・思想史研究・倫理学研究・歴史研究のどの研究分野からも継子扱いされてきた。本書はそれらの諸分野を超え近世軍書の流れ、性格を考え、小説史に果たしてきた役割を論じていく。
第1章 近世刊行軍書の全体像(近世刊行軍書の沿革;近世刊行軍書年表稿)
[日販商品データベースより]第2章 読み物的刊行軍書の成立と展開―付、西鶴小説との関係(寛文期仕官軍学者の写本軍書―『慶長軍記』『朝鮮征伐記』;読み物的刊行軍書の確立―『北条九代記』を中心に;読み物的刊行軍書の展開―遠山信春の軍書制作;読み物的刊行軍書から通俗史書へ―『本朝通紀』を例に;西鶴武家物と刊行軍書―『武道伝来記』への一視角)
第3章 娯楽と考証への分化―付、初期読本との関係(通俗刊行軍書作家馬場信意の執筆態度―『朝鮮太平記』を例に;偽書的刊行軍書の諸問題―『東国太平記』を例に;軍学の学問化と軍書制作―文禄・慶長の役関係軍書における小早川/隆景像;享保以降の軍書の傾向と読本の時代設定;庭鐘読本と軍書;『雨月物語』の時代設定と主題;鳩と白龍―『八犬伝』と源氏神話)
娯楽・教訓・歴史・軍学の諸要素が渾然としていたため、近世軍書は、文学研究などの研究分野からも継子扱いされてきた。本書は諸分野を超え近世軍書の流れ、性格を考え、小説史に果たしてきた役割を論じる。