[BOOKデータベースより]
「二〇世紀最大のスパイ事件」ともいわれるゾルゲ事件。そのイメージは戦後、東西冷戦下における情報戦の文脈の中で形作られてきた。それが過去のものになった今、戦前の特高警察、占領期の米軍ウィロビー報告によって定説化した「伊藤律・発覚端緒説」をはじめ、「大きな物語」の構図が様々な形で綻びを見せている。ゾルゲ事件を二重の意味での情報戦として再考し、その真相を探る。
はじめに―ゾルゲ事件とは何か
序章 膨張する情報戦、移動する舞台と配役
第1章 ゾルゲ事件はいかに語られてきたか
第2章 ゾルゲ事件イメージのルネッサンス
第3章 松本清張「革命を売る男・伊藤律」説の崩壊
第4章 川合貞吉はGHQウィロビーのスパイだった―「清里の父」ポール・ラッシュの諜報活動
第5章 検挙はなぜ北林トモ、宮城與徳からだったのか―米国共産党日本人部の二つの顔
第6章 ゾルゲ事件の二重の「始まり」―キーパースン鬼頭銀一
「20世紀最大のスパイ事件」ともいわれるゾルゲ事件。ゾルゲ・尾崎の処刑から70年、旺盛な資料探索によって浮かび上がってきた真実とは何か。ゾルゲ事件を二重の意味での情報戦として再考し、その真相を探る。
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ゾルゲ・尾崎の処刑から70年、旺盛な資料探索から浮かび上がってきた真実とは何か。事件発覚の端緒を初め、定着した神話を崩す。